こんにちは、もめ(@momecamp0121)です。ついに冬キャンプの季節が近づいてきましたね。
冬キャンプ、活動中は焚き火や薪ストーブなどで暖まりますが、寝るときはどうしていますか?今回は「冬キャンプの寝るとき」、寝室の寒さ対策をまとめました。
この冬のキャンプにぜひ参考にしてくださいね。
当記事のコンテンツ
効率よく体を温める!寝室の寒さ対策7選
冬の夜は、寒さ対策を怠ると凍えて全く眠れません。特に底冷えには注意して、入念に対策していきましょう!
①冬用シュラフは対応温度をチェック!
出典:PhotoAC
まず欠かせないのがシュラフ。寝袋です。冬キャンプをするときのシュラフを選ぶときにチェックすべきは対応温度です。
シュラフにはメーカーにもよりますが、基本的に「快適温度」と「限界温度」が定められているものが多いです。
- 快適温度:この温度より気温が高ければ、寒さを感じることなく眠れる温度
- 限界温度:この温度より気温が高ければ、凍えながらも場合によっては眠れる温度
例えば、mont-bell(モンベル)のシュラフには「コンフォート温度」「リミット温度」「エクストリーム温度」の3つの温度が、それぞれのシュラフに設定されています。
コンフォート温度 一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性がない人がリラックスした体制で寒さを感じることなく睡眠することができるとされる温度。コンフォート温度域(コンフォート温度以上)では、多くの人が快適に寝れる。 リミット温度 一般的に代謝が高く、寒さに対する耐性が高い人が、寝袋の中で丸まった状態で寒さを感じることなく睡眠することができる温度。コンフォート温度よりも低い温度域(トランジション温度域)では、着衣の工夫次第で快適性を高めることも可能。 エクストリーム温度 一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性がない人が寝袋の中で丸まった状態で厳しい寒さを感じ、震えを伴いながら6時間まで持ちこたえられるとする温度。モンベルでは、このリミット温度以下の温度域(リスク温度域)での使用は推奨されていない。 出典:mont-bell
モンベルの「ダウンハガー800 #1」の対応温度域は以下の通り。
出典:Amazon
コンフォート温度 | -3℃ |
リミット温度 | -9℃ |
エクストリーム温度 | -28℃ |
このシュラフで快適に寝れるのは-3℃までのようですね。そして-9℃以下の温度域の場所では性能的にギリギリであることがわかります。(モンベルではリミット温度以下の使用は推奨されていません)
このように冬キャンプでは、自分の行くキャンプ場の最低気温を調べ、それがコンフォート温度を上回る様にシュラフを選ぶのがベストです。
最低でもリミット温度以上になるようにする必要がありますね。
②マットはR値が高いものを用意する
出典:Amazon
じつはシュラフと同じくらい大切なのが、インナーマット。シュラフの下に敷くマットのことです。マットは、寝心地を良くする役割の他に、地面からの冷えを断熱してくれる役割を持つんです。
シュラフの底部分は、自分の体重によって生地がつぶれてしまうため、断熱効果を最大限に発揮できません。
だから、マットが無いと何もない冬の地面に寝ているのとほぼ変わらないようなものなのです。想像しただけで凍えてしまいますね。そこでインナーマットが必要になります。
マットを断熱の視点から選ぶときには、R値をチェックします。
R値(R-Value)とは・・・
マットの断熱力を数字で表したもので、数値が高いほど断熱力が高くなります。2枚以上使うときはそれを足し合わせた数値を基準にできます。現在は、サーマレストやNEMOなど多くの大手メーカーが標準規格『ASTM F3340-18』を採用しているため、比較が可能です。
どの温度帯でどのくらいのR値を使えばいいのかの目安は、メーカーによって微妙に違います。今回は例として、SEA TO SUMMITから。
冬キャンプなら、大体3.5~4.5以上のR値のものを選べば快適に眠れそうですね。
ただ、R値が意味するのはあくあまで断熱力なので、暖かさは結局は人間の体温で決まります。
上の画像にもある通り、睡眠時の体温で暖かさの感じ方は異なるので注意が必要です。
ちなみにインナーマットは、エアータイプやインフレータブルタイプ、ウレタンタイプなど様々なタイプがありますが、寝心地が大きく変わるのでこの辺は好みです。実際に店舗に赴いて、試しに寝てみるのもおすすめですよ。
③寝巻は厚着よりもシュラフの保温性を活かせるものを。
シュラフとマットを用意したら、今度は自分の服装ですが、たくさん着込めばOK!というわけではないのです。ここで重要視するのは、「寝心地」です。
なぜなら、保温はシュラフとマットの役目だから。そのうえでさらに着込むことは、シュラフとマットの仕事の邪魔になってしまうのです。
というのも、シュラフやマット、どちらも自ら熱を発するわけではありません。あくまで「人間の熱を逃がさないようにしてくれる」だけです。自分の熱がシュラフやマットに伝わらなければ、意味がありません。
そのため無駄に着込んでしまうと、寝心地は悪い上に、服が断熱をしてしまうので、せっかく用意した冬用の高性能シュラフが全く意味をなさなくなるのです。
つまり、シュラフとマットさえ気温に合ったものを用意しておけば、寝巻はスウェットなど、寝やすい格好が一番ということ。
出典:illustAC
逆にちょっとシュラフがスペック不足かも、、、?なんて時には、寝心地を犠牲にしてできるだけ服を着こみ、断熱効果のある空気の層をたくさん作ると何とか眠れるようになるかもしれません。
④カイロは事前にシュラフ内に入れておく!
出典:PhotoAC
冬は様々な場面で活躍するカイロですが、寝るときに活用する場合、事前にシュラフの中に入れておくのがおすすめです。
いくら断熱能力の高いシュラフでも、人間が入る前は保温する熱も無いので冷えています。
そこで、寝る30分前~1時間ほど前からシュラフ内に貼らないカイロを先にいれ、人間(熱源)の役割を果たしてもらいます。そうすると、シュラフはカイロの熱を保温してくれるので、我々がシュラフに入るころには暖かくなっているというわけです。
ちなみに、貼るカイロを貼ったまま寝るのは低温やけどの可能性があるため危険です。
低温やけどとは・・・
比較的低温の熱源(40度前後)に長時間接触していることにより起こるやけど。
そのためシュラフに入るときは、できるだけカイロを使わない方がいいです。どうしてもという場合は、長時間接触する可能性の低い「貼らないカイロ」を使うようにしましょう。
⑤湯たんぽは寒さ対策の定番!
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湯たんぽもキャンプでは定番の寒さ対策です。お湯を沸かすだけで暖まれる上に、カイロよりも保温性が高く長持ちします。
デメリットは、カイロに比べて手軽さが劣ること。使用するには1L以上の多くのお湯を沸かす必要があるし、ものによっては持ち運ぶのも少し大変です。
金属製のタイプは持ち運ぶのが大変ですが、焚き火など直火でも沸かせるので、別にケトルなどがいりません。
ゴム製のものはコンパクトになりますが、お湯を別で沸かす必要があります。
自分に合ったものを選んで使いましょう。
湯たんぽも先ほどのカイロのように、事前にシュラフの中に入れておくのがおすすめです。
⑥ブランケットで心も体も暖かく
出典:“ソロ”を楽しむ
心も体も暖めてくれるおすすめアイテムは、ブランケットです。
もちろん、ブランケットに包まって保温、という意味での寒さ対策にもなりますが、じつは別の効果も。
それが、ブランケットのふわふわした触り心地です。
キャンプ用品、触り心地がゴワゴワつるつるしたものが多くないですか?お世辞にも触り心地が良いとは言えません。シュラフも例外ではありませんよね。
もちろんちゃんと意味があってのあの触り心地なのですが、できれば家で布団に包まるような寝心地で眠れたら最高ですよね。
そこで、シュラフの中にブランケットを広げてその中に包まるんです。するとふわふわで暖かくなる!これが心も体も暖まると表現したゆえんです。
ブランケットは寝るとき以外にも、チェアに敷いたり、ひざ掛けとして使ったりと、いろいろなところで活躍しますから、1枚あると便利です。おすすめです。
⑦暖かい食事や飲み物で身体の芯から温めておくのも重要
ここまでいろいろと寒さ対策を見てきましたが、結局寝るときに一番頼りになる熱源は、基本的に自分なんです。人間の体温が大きく寒さ対策に貢献しています。
そのため、寝室での寒さ対策以外にも、食事や寝る前のリラックスタイムから、体を「芯から」温めておくことが大切です。
身体を芯から温めてくれる食べ物と言えば、辛い物やしょうが、鍋・汁物など。冬が旬の食べ物もいいそうですよ!ホットアルコールやホットティーもおすすめです。
冬の暖かい食べ物・飲み物の幸福度に勝るものはありません。寝る前からしっかりと暖かいものをとって、身体を芯から温めて体温を上げておきましょう。
冬のキャンプは寒さ対策をばっちりして、気持ちの良い朝を迎えよう!
今回は寝るときにできる寒さ対策を紹介しました。やはりシュラフとマット選びは重要です。そこから、服装やカイロなどの+αを考えていきましょう。
冬の寒さは対策が大変ですが、それが冬キャンプの魅力の1つ。ぬくぬくしたシュラフから出て、身体を刺すすっきりとした冬の朝の空気はなぜだか幸せに思えます。
そんな寒さを楽しめるよう、しっかりと寒さ対策をして冬キャンプに臨みましょう!!