冬キャンプの憧れといえば、テント内で薪ストーブですよね。
しかし薪ストーブは高温になるため、テントが溶けたり燃えたりしたら、といった不安がつきものです。
そんな方におすすめなのが、思い切ってテントに煙突穴を開ける方法です。
今回の記事では、テントに煙突穴を開けるために必要なものと、煙突穴を開ける方法を丁寧に解説していきます。
当記事のコンテンツ
煙突穴とは
出典:YOKA
そもそも煙突穴とは、薪ストーブの煙突をテントから外に出すための穴です。
耐熱処理されているので、煙突穴は煙突の熱でも溶けたり燃えたりしにくいようになっています。
テントによっては、あらかじめ煙突穴が用意されているものもありますが、煙突穴がないものがほとんどです。
煙突穴は後付けできる
煙突穴のないテントを使っている方の多くは、出入り口のジッパーを少し開けて煙突を外に出しています。
しかしこの方法では、ジッパーや幕が溶けたり燃えたりしてしまう危険性が高く、実際に何人もの方が被害にあっています。
そこでおすすめなのが、今回ご紹介する煙突穴を後付けする方法です。
テントの幕を切って穴を開ける必要があるので勇気がいりますが、溶けたり燃えたりする心配がないので安全です。
テントに煙突穴を開けるために必要なもの
それでは早速、テントに煙突穴を開けるために必要なものをご紹介していきます。
必要なもの
- 煙突貫通キット
- Gクリアー
- カッター、はさみ
- 鉛筆
Amazonや楽天に、煙突貫通キットというものが販売されています。
そして、コニシのボンド Gクリアーという布に使える接着剤を、50mLほど用意してください。
Gクリアーは、ダイソーに20mLのものが売っています。
テントに穴を開けるためのカッターやはさみも用意してください。
最後は、穴を開ける位置を決めるための鉛筆です。
テントに煙突穴を開ける方法
ここからは煙突貫通キットを使って、テントに煙突穴を開ける方法をご紹介していきます。
まずは全体の流れを簡単にご紹介します。
- STEP1煙突の位置を決める※穴を開けると修正できないので慎重に決めましょう。
- STEP2下書きをする鉛筆で穴の位置を下書きします。
- STEP3カッターで穴を開ける下書きに沿って穴を開けます。
- STEP4煙突貫通キットを接着するGクリアーで煙突貫通キットを接着します。
STEP1 : 煙突の位置を決める
まずは、煙突穴を開ける位置を決めるため、実際にテントをたてて薪ストーブを配置し、煙突の位置を決めましょう。
穴を開けてしまうと、修正することはほぼ不可能なので、薪ストーブの配置をよく考えて決めてください。
STEP2 :下書きをする
煙突の位置が決まったら、煙突貫通キットを置いて鉛筆で下書きをします。
まずは、煙突貫通キットを手で抑えながら、煙突穴を鉛筆で丸く下書きしてください。
そして、下書きの円を中心にシリコン部分を四角く下書きします。
次のSTEPに進む前に、穴の位置を最終確認するようにしてください。
STEP3 : カッターで穴を開ける
下書きが完了したら、カッターで穴を開けていきます。
テントの布地の向きに合わせて切ると、きれいに切ることができます。
STEP4 : 煙突貫通キットを接着する
最後に、下穴に合わせて煙突貫通キットを接着していきます。
接着する際はテントを倒し、少しずつ塗布していきましょう。
なお、ボンド Gクリアーはテント側と煙突貫通キットの両面に塗布することで、より強く接着されます。
接着後は、5分ほど手で圧着するようにしましょう。
湿度や温度によりますが、30分ほどしたら接着されます。
以上で、煙突穴の取り付けが完了です。
煙突穴の注意事項・デメリット
最後に、煙突穴を後付けするデメリットや、実際に使用して感じた注意すべき点をご紹介します。
- テントの色と合わない場合がある
- 接着剤の跡が残ってしまうことがある
1つ目のデメリットは、テントの色と煙突貫通キットの色が合わないことがあり、変に目立ってしまうという点です。
あらかじめ煙突穴が用意されているテントは、色合いなども考慮されていますが、後付けなので色が合いません。
2つ目は接着面から接着剤が見えてしまい、きれいな見た目にすることが難しい点です。近くで見なければわからない程度ですが、気になる方もいると思います。
続いて、実際にしばらく煙突貫通キットを使用して感じた注意点をご紹介します。
- 煙突穴のサイズはゆとりをもって
- 留め具やシリコン以外の部分は熱に弱い
今回ご紹介した煙突貫通キットは、複数の煙突穴のサイズが用意されているので、煙突にあったサイズを選ぶことができます。しかしテントに着けると角度がつくため、実際にはかなりゆとりのあるサイズを選ぶ必要があります。
また、オレンジ色のシリコン部分は耐熱温度が非常に高いので、煙突が直接当たっても問題ありませんが、留め具や布などの部分は熱に弱いので煙突に当たらないよう注意してください。
ちなみに、雨や雪の中も含め5回ほど使用しましたが、しっかりと接着していれば基本的に雨や風は問題ありませんでした。
まとめ
煙突穴のないテントに煙突穴を開ける方法をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
テントに穴を開けるという勇気が必要ですが、溶けたり燃えたりしてテントがダメになってしまう心配がないので、おすすめできる方法だと思います。
しかし、基本的にはテント内での火器使用は推奨されていませんので、自己責任で煙突穴の設置、使用するようお願いします。