いよいよ本格的な夏に突入寸前ですが、夏キャンプで気になるのが虫対策ですよね。
敏感肌の方や小さなお子さんがいらっしゃると、市販の虫よけスプレーに含まれる物質が気になるという声もあります。
そんな時に、ハーブを使った虫よけはいかがでしょうか。
身体に安心安全なハーブなので、リスクを考えず気軽に取り入れられるでしょう。
同時に、ハーブはリラックス効果などもあるので、休日に行く夏キャンプのシーンで日頃の疲れを癒す効果も持ち合わせています。
そこで今回は、それぞれのハーブの特徴と活用方法をお伝えします。
当記事のコンテンツ
虫よけハーブと一般的な虫よけとの違い
一般的な虫よけには、ディートといった殺虫成分が配合されています。
厚生労働省によって正しい使用方法や濃度が定められているので、安心してお使いいただけますが、抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
また、12歳未満のお子さんについては細かい使用制限があるため、正しい使用方法を理解しておく必要はあります。
一方、ハーブを使った虫よけは、オーガニックで虫よけ対策効果もあるので年代問わず安心して使えます。
ハーブなら、リラックス効果まで期待出来るのも嬉しいポイントです。
ハーブの種類を変えることで、同じ虫よけ効果がありながら、気分で香りを変えて楽しめるのも良いですよね。
しかし、虫除けハーブは一般的な虫よけと比べて効果時間は短くなります。
高い効果を発揮させるためには、こまめに使用することがポイントになります。
虫除けハーブに含まれる成分の中でも、特にシトラールとシトロネラールは昆虫忌避作用の効果が高く、蚊が嫌う匂いとしても有名です。
ハーブは、あくまでも忌避成分ですので、殺虫効果はありません。
虫よけ効果のあるハーブと使用方法
蚊に効くレモンユーカリ
レモンユーカリは大木になる木で、風で枝や葉が少し揺れるだけでも、離れた場所に香りが飛んでいく位の濃厚なレモンの香りを放ちます。
主成分のシトロネラールは、レモンユーカリの葉や枝に多く含まれていて、蚊の対策として効果を発揮してくれるのです。
レモンユーカリは、主にオーストラリアで多く生息しています。
オーストラリアと言えばコアラを思い出しますが、レモンユーカリの葉を主食としているコアラには他の動物に比べると虫が寄り付きにくい特徴があります。
また、オーストラリアの方達がユーカリの木が生い茂るそばでBBQやアウトドア活動をした時に、蚊に刺されなかったという体験などが次々に注目されるようになりました。
そのような事実などをふまえて、レモンユーカリは蚊の対策として注目を浴びるようになった面白い経緯があるのですよ。
レモンユーカリは、葉が乾燥しても濃厚な香りが期待できるので、日常での使用方法としては、乾燥したレモンユーカリの葉でサシェを作り玄関や窓辺に置いたりするのがオススメです。
レモンユーカリのオイルを使った虫よけハーブスプレーであれば、ご自宅の網戸にスプレーすることで防虫効果も高まります。
アウトドアでは、肌にスプレーしたり、タープや就寝前のテント内にスプレーしておくのも良いですよね。
虫除けと同時に、レモンの香りはデオドラントとしても効果を発揮してくれるので、夜はグッスリ休めるでしょう。
また、コストを考えて、虫よけハーブスプレーを手作りされてみるのはいかがでしょうか。
オイルの調整が出来るので、状況や気分に応じたオリジナルの虫よけハーブスプレーを作ることが出来ることと、安心して惜しみなく使用できるのがメリットです。
レモンユーカリはハーブの中でも効果が強い方になり、刺激を感じ過ぎてしまう場合もありますので、オイルは最小限の敵数から始めてみることをオススメいたします。
<準備する物>
・無水エタノール5ml、精製50ml、精油5滴、スプレーボトル(遮光性があれば尚良い)
<作り方>
・スプレー容器の中に無水エタノールとお好みのオイルを入れ軽く混ぜる。
・次に、精製水を入れてよく振り混ぜたら出来上がり。
<補足>
・無水エタノールと精製水はドラッグストアなどで入手可能。
・直接肌に使用する場合は、最初に目立たない部分でパッチテストを行いましょう。
・防腐剤未使用なので、数日で使いきること。
ユーカリ・ラディアータなどはお子さんなどにも安心して使用できます、と文献などに記載があるので、品種が多いユーカリは、それぞれで微妙に成分や成分濃度が違うようです。
購入や使用する場合には、それぞれの品種を確認してから購入しましょう。
ちょっと見分けるのが手間だと思われる方は、市販の虫よけハーブスプレーなどはいかがでしょうか。
この虫よけハーブスプレーは、全国296ヶ所の幼稚園や保育園が虫除け対策に使っている実績を持つ、国産天然アロマの虫よけハーブスプレーになります。
レモンユーカリやレモングラスを中心にハーブを7種類ブレンドした商品になるのですが、ディート無添加で、お子さんやペットにも安心して使用できるということで、オーガニックに拘りたい大人の方にも人気が出ています。
スプレータイプなら、外出先でも気軽にお使いいただけますよね。
蚊に効くシトロネラ
シトロネラは、熱帯地域で生息しているイネ科の植物で、レモングラスに似た爽やかな柑橘系の香りが特徴です。
葉は独特の苦味があるため生食には向かず、乾燥させてからハーブティーなどに使われています。
ハーブ専門店でもシトロネラの入荷は頻繁にはないので、日本であれば、お庭で育てるというよりオイルを購入して活用すると言った感じが、お手軽で良いのかもしれません。
シトロネラには、蚊が嫌うシトロネラールという成分が含まれています。
このシトロネラオイルは、ハーブの中でも、虫除けスプレーやローション、アロマ、リストバンドの他に、犬用のノミ除けの首輪など、様々な虫除けグッズに使われているんですよ。
シトロネラのオイルを使った虫よけグッズなら、虫よけハーブスプレーがオススメです。
手作りの虫よけハーブスプレーであれば、オイルをシトロネラの精油に変えるだけなので簡単に作ることが出来ますよね。
また、夏キャンプなどで使用する場合は、違う種類の虫よけハーブオイルとブレンドすれば、相乗効果で虫よけ対策は万全になるでしょう。
手間をかけたくない方であれば、市販のオーガニック虫よけハーブスプレーでも良いでしょう。
各メーカーからパッケージも含めて様々な商品が揃っています。
オーガニックに拘った虫よけハーブスプレーのパッケージは、拘りを持った方にオーガニックなイメージを前面にアピールしたオシャレなデザインが多いので、選ぶ楽しみもあり所有している時の満足感も上がるような気がします。
また、お子さんの肌に直接スプレーしたり塗布することに抵抗がある方は、虫よけシールをお子さんの洋服に貼っていらっしゃったりしますよね。
こちらも、シトロネラの精油のみが入った虫よけシールになりますが、使い捨てで使用することを考えると意外とコストが上がるので、手作りに拘ってみるのも良いかもしれません。
虫よけシールも、手作りであれば他のオイルとブレンドすることでオリジナルの香りを楽しめます。
お子さんによってはシトロネラの香りが苦手なこともあるので、愛情いっぱいのお子さん好みの虫よけシールを作ることが出来ますね。
<準備する物>
・シトロネラオイル:3~5滴
・マスキングテープ:長さ5cmくらい、10枚
・シール台紙:1枚
・綿棒:1本
<作り方>
①シール台紙に、切り取ったマスキングテープを並べて貼り付ける。
②綿棒にシトロネラオイルを取り、マステに塗って染み込ませる。
③風通しの良い場所で乾燥させたら完成です。
<補足>
・希釈せずに原液のオイルを使用するため刺激が強いので、直接肌に貼らないでください。
・見た目の問題ですが、オイルを染み込ませるとまばらに色が付くので、白系統のマスキングテープよりも色が濃いものを使うのがおすすめです。 ・保存する際、ジップタイプの袋に入れ外気に触れないようにすると長持ちします。
蚊やハエに効くゼラニウム
ゼラニウムに含まれるシトロネラールは蚊が嫌う香りで、蚊やハエまでも寄せつけない作用があります。
また、痛みや炎症を抑える働きもあるので、虫よけだけでなく虫刺されにも効果があり、虫対策として万全なハーブです。
ゼラニウムは、ハーブの中でも、日常での蚊除けとして、窓や網戸の近くにそのまま鉢植えを置くだけで虫よけになるという楽に管理ができるハーブです。
デッキやベランダでBBQする際などは、自分達の近くに鉢植えを移動させるだけで良いという、とても簡単な虫よけ対策が出来ます。
また、上級者になると、ご自宅の玄関前にハンギングとしてゼラニウムを飾り、香りと彩りを楽しみながら虫よけ対策をされている方もいらっしゃいます。
虫よけプレートなどは味気ないですが、これならとても素敵な方法ですよね。
アウトドアでは、ゼラニウムの葉から抽出した成分を使った虫よけハーブスプレーやキャンドルを使用すると良いでしょう。
虫よけハーブスプレーは、お湯で沢山のゼラニウムの生の葉を煮出し、冷めたらスプレーボトルに入れるだけですが、手間をかけたくないという方はアロマオイルを購入すれば手軽に作れます。
キャンドルなら、夏キャンプに合わせた器などにも拘ると素敵ですよね。
夏キャンプのシーンであれば、大きめのキャンドルをテントやタープ周辺などにいくつか配置すれば、それなりに持続時間も長いので、虫よけのことを頻繁に考える必要もないかもしれません。
ただ、お子さんが走り回って倒してしまわないように気を付ける必要は出てきます。
準備する物
・はさみ
・カッター
・割り箸
・湯せん用ボウル
・鍋 ・つまようじ ・ろうそく(3号サイズ4本)
・ゼラニウムオイル
・キャンドル容器
作り方
①鍋にお湯を沸かし、湯せん用ボウルに、割ったろうそく(4本のみ)を入れて溶かす。
②ろうが溶けると透明な液体になり、中の芯が出てくるので、取り除く。 再利用するので、1本は残しておく。
③溶かしたろうをキャンドル容器に注ぐ。
④ろうが固まる前に、アロマオイルを数滴たらす。 つまようじで軽くかき回す。
⑤ろうが透明な間に、初めに取り出したろうそくの芯を割り箸に挟んでセットします。 割る前のわり箸を使えば、芯をしっかり挟むことができます。
⑥ろうが固まったら割り箸をはずし、芯の余分な部分をハサミでカットして出来上がり。
キャンドル作りに拘りたい方は、クレヨンなどを溶かして色付けしたり、溶かしたろうを注ぐ時間を少しづつ変えることでマーブル上に出来たりと、自分のオリジナリティ溢れるキャンドルを作ることも出来ますよ。
蚊やハエ、ゴキブリにまで効くレモングラス
レモングラスは、イネ科の植物で薬用などにも利用できる用途の広いハーブになります。
見た目がニラにそっくりですよね。
レモングラスは、葉や茎にシトラールという香気成分を含み、葉の切り口からレモンの香りが揮発します。
この香りを、蚊やハエが嫌がることから虫除けとして用いられているのです。
東南アジアなどでは虫よけとして昔から使用され、特にタイなどでは日常の虫よけとしては欠かせず、すっかり生活に馴染んでいます。
筆者のママ友である、タイ人宅のお庭には、観賞用や虫よけ用、食事用としてレモングラスがいくつも植えられているので、それだけタイではメジャーなハーブなのでしょう。
レモングラスは、そのままでは虫よけ効果はないので手を加える必要があります。
切口から成分が揮発するので、細目にカットしたレモングラスの葉を乾燥させお皿の中に入れて置いておくだけでも良いでしょう。
日常のシーンであれば、サシェなどにして、クローゼットの中やキッチンのゴキブリが通りそうな所に置いておくのがオススメです。
レモングラスの虫除け効果を最大にするには、シトロネラと一緒に使うのが効果的です。
レモングラスとシトロネラの強い香りが混ざることで、蚊などの害虫が私たち人間の体臭を感知することが出来なくなるからです。
しかし、レモングラスとシトロネラのオイルを使って虫除けを自作するのは、おすすめは出来ません。
成分が凝縮され強力になるので、扱いや吸引しないようにするといった注意点が多いからです。
そこで、レモングラスとシトロネラがブレンドされた虫よけスプレーを使用したい場合には、市販の虫よけスプレーを使うことをおすすめします。
各メーカーさんもオーガニックに拘っているので、市販の虫よけスプレーに含まれているディートが使われていないものが多く安心して使用することが出来るでしょう。
蚊やハエ、ゴキブリにまで効くペパーミント
ペパーミントはシソ科ハッカ属の多年草で、独特のメンソール臭が特徴的です。
このメンソールに、虫に対する忌避効果があると言われています。
同じミントの種類の中でもメンソールが一番豊富なのが、ペパーミントになります。
しかし、栽培したペパーミントをそのまま置いていても虫除けの効果はあまりありません。
乾燥させたペパーミントを小さめの布袋などに入れ、その上から手で軽く揉みほぐします。
揉みほぐすことで、虫の嫌うメントール臭が強く出て虫除け効果が期待できるので、玄関先や窓、網戸近くに置いておくと良いでしょう。
また、オーガニックなペパーミントオイルを使いたいという方には、北海道の北見地方で作られた商品などはいかがでしょうか。
ハッカとミント
ハッカ(薄荷)→ 日本語
ミント → 英語
北海道の北見地方は、日本のミントの名産地ということをご存知でしょうか。
北見地方には、広大ないくつものペパーミント畑が広がっています。
そんな北見地方の澄んだ空気と豊かな自然が育んだ清涼感いっぱいのミントを、オーガニックに拘る方にはぜひ使っていただきたいです。
夏キャンプで安価で使用したい場合は、やはり手作りの虫よけスプレーがオススメでしょうか。
シュッシュしてる時も惜しみなく使えそうですし、100均などで購入してきたスプレーボトルも、キャンプサイトの雰囲気と合うデコレーションを施すなどすれば、夏キャンプをさらに盛り上げられそうです。
蚊の対策としてペパーミントを使用する際は、持続性がやや短めなので頻繁にシュッシュするように心がけましょう。
虫よけハーブを夏キャンプに上手に取り入れましょう!
夏キャンプは、蚊やハエなどの害虫に加え、刺激の強い日差しなど過酷な環境下での活動になります。
そういう状況の中で、なるべく身体に優しいハーブ成分が入った虫よけグッズを活用することで、自然回帰という点からも、改めてハーブの力を感じる事ができるでしょう。
お気に入りのハーブを、みなさんの夏キャンプの必須ギアに加えてあげて下さい。