冬キャンは、空気も澄んで星空も綺麗な季節です。焚き火の暖かさにありがたみを感じながら、夜な夜な過ごしている方も多いのではないでしょうか。
私もかつては石油ストーブを持ち込んでいました。外で焚き火を行い、テントの中で少し暖をとり寝袋に入る。
しかし、どうせならずっと炎をいじっていたいという思いで、薪ストーブを買いました。
色々検索を重ねたどりついたのが、今回ご紹介するチョッパーという製品になります。
今回は、このチョッパーを使用したレビューをお伝えし、少しでも参考になれば幸いです。
当記事のコンテンツ
神保製作所を選んだ理由
数ある薪ストーブメーカーから、神保製作所の製品にしたのは理由があります。
まずは、神保製作所の薪ストーブの魅力について解説致します。
神保製作所とは
出典:神保製作所HP
神保製作所とは、北海道小樽市で薪ストーブだけを作り続けている老舗メーカーです。
当時、北海道や東北地方では、暖房器具といえば薪ストーブが主流でしたが、その後石油や電気の普及により需要は減ってきました。
今では持ち運びできるアウトドア仕様に変化を遂げて、様々なタイプの製品を送り出しています。
実績と信頼度
出典:神保製作所HP
老舗のメーカーであるが故に、鋼板の曲げ具合や燃焼室の作りなど、丁寧な作り込みがうかがえます。温度管理ができていれば、煙の逆流も今まで生じたことはありません。
本体は、全て受注生産であるため、工期はそれなりにかかりますが、実績と信頼性を感じさせてくれる製品を作ってくれます。
いずれも雰囲気がいい
出典:神保製作所HP
神保製作所の製品は、タマゴ型・角型も取り揃えており、それぞれに3面窓タイプだったり、煙突の縦だし・横だしなど選択肢が多いのも魅力の1つです。
特定ブランドのロマンチカル・ROSE・チョッパーもあり、基本カラーを漆黒の耐熱塗装仕上げにしているため、炎の赤色と相性も抜群。
テントにいるのも忘れるくらい、ゆったりとした時間の雰囲気で癒してくれます。
ステンレス製の薪ストーブは錆びに強く、メンテナンスも楽ですが、家の中にあるような大きな薪ストーブを、外に持ち出せる漆黒なこの雰囲気は、神保製作所ならではの味わいです。
私のチョッパーのご紹介〜設営まで
それでは私のチョッパーをご紹介します。購入してから多分、5〜6年経過していますが現役バリバリです。
収納状態
この1つの袋にほぼ全て入れてます。全部と言えないのが、煙突ガードと延長用の1m口径106があるためです。
煙突ガードをやめて難熱テープも考えましたが、結局このまま今日まできており、ダンボールもそろそろボロボロです。そうなった時に考えます。
上蓋を開けた状態でここまでコンパクトにできるのは、別売りで購入したマトリョーシカ煙突さまさまのおかげです。
必要な部品類公開
必要な部品をチョッパーから取り出すと、この程度です。たまにキャンプ仲間とコラボで行くと「よく出来てるなぁ〜、スタッキング抜群!」と言われます。
設営してみましょう
これはあくまでも私個人の場合ですが、色々な設営の仕方があります。真上の方に伸ばすのか、少し横へ伸ばしていくのか。それは持っていくテントの形状で変えています。
ワンポールテントの場合は、真上に持っていく感じにすることで、薪ストーブ本体がテントの中心付近にきて使いやすくなります。
バップテントの場合は、横に張り出すように設置します。テント内部を広く使う為に、薪ストーブは隅にほど近い場所に設置します。
今回は、オーソドックスな真上に伸ばしていく方法でお見せ致します。
①マトリョーシカ煙突を外しつなげる
②ガイドリングを付ける
筆者が考えた自作となります。
ワイヤーから伸びたカラビナは、煙突ガードに引っ掛け固定。リングに付いているカラビナは、強風でも倒れないよう外ロープを固定するためのものです。
③本体と煙突をドッキング
リングから伸びたワイヤーのカラビナが、煙突ガードへ。リングから外ロープが伸びているのが、これでお分かりになるかと思います。
④解体後の状況
煙突ガードと50cmの口径106mmの煙突以外は、全てコンパクトなチョッパーへ収納されます。素晴らしいですよね。
これなら、いざ!薪ストとならず、気軽に持っていけませんか?
「チョッパー」のレビュー
本体 | 485mmx351mmx390mm |
燃焼室 | 395mmx335mmx325mm |
重量 | 9.5kg |
材質 | ボンデ鋼板 |
塗装 | 耐熱塗装仕上げ 黒色 |
鉄板の厚み | 0.8mm |
煙突径 | 106mm |
窓ガラス | ネクストリーマ(ドイツ製耐熱ガラス使用) |
暖房面積 | 6〜20畳 |
数ある神保製作所の薪ストーブで、私がチョッパーを選び、使い続けているレビューをお伝えいたします。
チョッパー使ってみて良かった点
コンパクトで使い勝手がいい
ソロでも使いやすいコンパクトさが、非常にグッドで、積載時にも邪魔にならず、気軽に持ち運べます。
鉄製の薪ストーブは、燃焼室が箱型のものが多く大きくなりがちですが、その中でもチョッパーは小ぶりであり、ソロやデュオには使い易く適度なサイズ感です。
3面窓が癒される
購入の際、譲れなかったのが3面窓であり、テントの中でゆらめく炎は、見ているだけで落ち着きます。
ランタン的な灯とりにも適しており、調理・暖炉の他の機能として3面窓はおすすめです。
チョッパーはご覧のようにコンパクトなだけでなく、脚足も短いです。
高さ延長のための「長足くん」というオプションが販売されていますが、ネジで取り付けが面倒なので、鉄製の網テーブルに乗せています。
3面窓があることにより、どこからでも中の様子がわかり、薪の追加投入のタイミングも確認可能。
一度3面窓を体験すると、投入口からの小窓だけの薪ストーブでは物足りなさを感じてしまいます。
煙突の向きを選べる
出典:神保製作所
他のメーカーでは中々ないのが、煙突出しの向きを選ぶことができるのも、受注生産だからできる神保製作所の特徴です。
チョッパーも横出しと縦出しで選べましたが、筆者が横出しを選んだ理由として、上部蓋が3段階に外せるので、ダッチオーブンやスキレットの大きさに合わせて直火ができます。
出典:神保製作所
チョッパーの縦出し煙突の場合、上蓋は最小サイズの1枚蓋しかなく、天板での調理面積も欲しかったので、横出しを選びました。
チョッパーを使って惜しかった点
チョッパーの燃焼室サイズは、最大で35cmぐらいで、キャンプ場やホームセンターで販売している通常の薪ならば、おそらく切断せずに入るでしょう。
唯一選べないのが、投入口の扉の開閉の向きですが、右利きだと右開きは薪の追加投入しづらいという点も、使っていくうちに感じてきたことです。
扉の開閉の向きまで選べたら、何も言うことはありません。
灰の取り出しトレイとロストル
出典:神保製作所HP
神保製作所の薪ストーブは、他のメーカーで販売しているステンレス製の薪ストーブと比較し、非常にシンプルで余計なものは一切ありません。
灰の取り出しトレイやロストルなどもなく、そこが唯一の難点で、ロストルはサイズを測って、ホームセンターでそれらしきになりそうなものを使っています。
灰の取り出しに関しては、チョッパーの形状上スコップでかき集め、最後に持ち上げて消し壺に入れていますが、当初はそれが当たり前と思っていたぐらいで、今思うと灰の取り出しトレイは、あると便利なはずです。
上面サイズ
チョッパー本体サイズが、48cmx35cmのほぼ正方形サイズ。
上面での煮炊きを考え、煙突横出しにしてますが、そこに10インチのダッチオーブンと何かもう一つ置けば、手狭になるサイズです。
出典:神保製作所HP
コンパクトであるが故の仕方のないことですが、もっと多くのものをストーブの上で調理したい方には、少し物足りないサイズかもしれません。(左が通常の角形薪ストーブ、右がチョッパー。奥行きの違いが歴然)。
薪ストーブ関連の追加購入品
神保製作所の薪ストーブの購入は、受注生産のため神保製作所HPより注文します。付属品に関しても同じであり、おすすめの追加購入品をご紹介します。
マトリョーシカ煙突
出典:神保製作所HP
煙突径は106mmで作られており、全てこのサイズで伸ばしていくと積載時にも場所をとってしまいますよね。
神保製作所では、マトリョーシカ煙突という煙突が販売されており、ロシア伝統人形のマトリョーシカのように、下は径が106mmで繋ぎ合わせ上にいくほど細くなり最上段は80mmになる煙突があります。
繋げれば2100mm、収納時は順次大から小に納まり、5本の煙突が470mmになるという優れものです。
これにより、チョッパーの中に煙突も収まり、更にお手軽に落ち運びができるようになりおすすめします。
マトリョーシカ煙突は、煙突径が徐々に細くなるので、通常よりも燃え方がゆっくりになるので、薪の燃費にも良好です。
癒され方が違う薪ストーブをGETしよう!
私が購入した当時は、ここまでキャンプブームとなっておらず、G-Stoveやホンマ製作所など限られたメーカーばかりでした。今ではステンレス製の薪ストーブが、各メーカー数多く出回っています。
私は、趣と佇まいでチョッパーを選びました。冬のアイテムとして薪ストーブは、非常に魅力的なギアなので、これから薪ストーブの購入を考えている方に少しでも参考になれば嬉しい限りです。