ひんやりとした空気を感じ始め、木々が色付きだす季節は絶好のキャンプシーズンです。
秋のキャンプは、紅葉だけでなく美味しい食べ物など魅力がたくさんあります。
また、キャンプデビューにもおすすめの季節。
紅葉を眺めながら美味しい食べ物を楽しんだり、木の実や落ち葉でものづくりをしたりと大人も子どもも存分に楽しめます。
ただし、朝晩の気温はかなり下がりますので防寒対策は忘れずに。
寒い思いをして、キャンプが残念な思い出にならないようにしっかりと対策しましょう。
今回は、紅葉をより楽しめる紅葉についての知識から、寒さ対策、おすすめのキャンプ場まで幅広く紹介していきます。
ぜひ参考にして、美しい秋のキャンプを楽しんでください。
当記事のコンテンツ
紅葉のメカニズム
出典:ウェザーニュース
まずは、紅葉のメカニズムについて知っていきましょう。
葉が色付く条件は主に2つ。
気温の低下と日照時間の減少が関係しているといわれています。
紅葉は、一般的に朝の最低気温が8℃を下回った後しばらくすると色づき始めます。
まず、気温が低下することで光合成を行うために重要な色素「葉緑素(クロロフィル)」が分解され始めます。
葉緑素(クロロフィル)が減るとそれまで隠れていた他の色素が目立つようになってきます。
その色素が、「カロチノイド」です。
カロチノイドは葉緑素と共に常に葉の中に存在している色素ですが、通常は葉緑素に隠れて目立ちません。
葉緑素が分解され始めるとカロチノイドの色が目立つようになり、葉が黄色く色付きます。
そしてさらに気温が下がると、葉の中の養分が変化し「アントシアニン」という赤い色素が生成されます。
アントシアニンは、りんごやぶどうの皮が赤くなる原因の色素と同じです。
カエデやイチョウなどの赤や黄色にしか色づかない葉の違いは、葉の中に含まれる色素の違いと色づく仕組みの違いによるものと考えられています。
標高の高さと気温
紅葉キャンプに行く際に気を付けたいのがキャンプ場の気温です。
天気予報で予想される気温は、ほとんどが市街地の気温となっています。
エリアが同じだからといって、キャンプ場が同じ気温だとは限りません。
目安として、山の気温は「標高が100m上がると気温は約0.6℃下がる」と言われています。
つまり標高1000m近いキャンプ場は、市街地より6℃も気温が低いことになります。
また、寒さを感じるのは気温だけでなく風も大きな影響を与えます。
それほど気温が低くなくても風が吹くことで寒さを感じることがあります。これが「体感温度」です。
不安であれば、無理にテント泊にこだわるのではなくバンガローやロッジの利用を検討することもおすすめです。
寒さはキャンプの快適さや満足度を大きく左右します。
寒さ対策は足りないよりやりすぎるぐらいがちょうどいいですので、しっかりとキャンプ場の気温を確認していきましょう。
公式サイトに、その日の気温や季節ごとの服装の目安が載っていることもありますので参考にするのもいいですね。
紅葉の季節の寒さ対策
紅葉の時期は、厳冬期ほど気温が下がることはないものの、夏の装備では寒さが堪える季節です。
また紅葉の綺麗なキャンプ場は標高の高い場所にあることも多く、市街地の気温より大きく下がることが考えられます。
冬用の装備があれば問題ないですが、夏用の装備にも少しプラスすることで寒さ対策をすることもできますよ。
電源サイトを活用する
最も気温の低下を感じるのが睡眠時です。
朝晩の気温が下がり始めた季節は、寒さで眠れないなんてことも。
そんな時に役立つのがホットカーペットや電気毛布などのアイテムです。
底冷えを防ぐことで、スペックに不安がある寝袋でも快適に眠ることができます。
キャンプを十分に楽しむためにも睡眠はとても重要なポイントです。
焚き火で暖を取る
焚き火の灯りに浮かび上がる紅葉は幻想的で美しいです。
日が暮れて冷え込みが厳しくなってくると、焚き火の暖かさが身に沁みます。
焚き火の炎は大きければ大きいほど暖かいですが、それだけ危険も大きくなります。
燃えやすいテントやタープの近くで行わずに、しっかりと燃えやすい物から距離を取って楽しみましょう。
また、薪の不足を防ぐために売店の営業時間などもしっかりと確認しておく必要があります。
余裕を持って燃料を用意しておくと安心ですね。
普段使っているアイテムを活用する
冬にキャンプをする予定がない人にとって、冬用の装備を買い揃えるのは大きな負担になります。
そんな時は、家で使っているアイテムを活用するのもおすすめです。
例えば、寝袋の中に毛布を入れるだけでも肌触りや暖かさが変わります。
湯たんぽを使っている方は持って行くのもいいですね。
他にも気軽に手に入るカイロや、ネックウォーマーなどで首や足首を暖めると冷えを感じにくくなります。
ポイントを抑えた寒さ対策をすることで快適に過ごせますよ。
気温に応じて調整しやすい衣類を用意する
調整しやすい服装のポイントは、空気の層と素材にあります。
日中との気温差に対応できるよう、重ね着をすることで調整するのがおすすめです。
焚き火をする際は火の粉が飛んだりする危険がありますので、防寒具の素材にも注意が必要です。
綿100%の素材や難燃加工のされているアウターだとより安心。
ナイロンやフリースなどの生地は軽くて暖かいのが魅力ですが、火の粉で穴が開いたり燃え広がる危険性がありますので気を付けましょう。
インナーには、汗冷えしにくく暖かいメリノウールなどの素材がおすすめです。
紅葉が楽しめるおすすめキャンプ場7選
(静岡県)ANOTHAPLACE
出典:ANOTHAPLACE
ANOTHAPLACE(アナザプレイス)は、富士山のふもとにある小さなキャンプ場です。
キャンプ場は木陰と日なたが入り混じったモミジの林で、秋になるとキャンプ場全体が色付きます。
サイトは個性のある3種類の区画サイト。
サイト内に駐車場はありませんが、それぞれのサイトのすぐ近くに専用駐車場が用意されています。
管理棟には24時間管理人が常駐しているので、女性ソロキャンパーにもおすすめのキャンプ場です。
ANOTHAPLACEの基本情報
住所 | 〒418-0111 静岡県富士宮市山宮3666−550 |
利用時間 | チェックイン 13:00 チェックアウト 12:00 |
宿泊施設 | 区画サイト |
公式サイト | https://www.anothaplace.com/home |
ANOTHAPLACEへのアクセス
(静岡県)ならここの里キャンプ場
出典:ならここの里キャンプ場
ならここの里の特徴は、キャンプ場内に温泉施設があること。
源泉100%の温泉「ならここの湯」は、最も遠いサイトからでも徒歩5分の場所にあり便利です。
予約制の家族風呂や露天風呂、食事処などもある充実した施設で、ゆっくりと疲れを癒すことができます。
気温が下がり始めた紅葉の季節にはとても嬉しい施設ですね。
キャンプ場内にはイチョウやモミジが植えられているので、赤や黄色の色とりどりの紅葉を楽しむことができます。
サイトの種類はフリーサイトと区画サイト。
全てオートサイトで、電源付きの区画サイトもあるので初心者にもおすすめのキャンプ場です。
ならここの里キャンプ場の基本情報
住所 | 〒436-0332 静岡県掛川市居尻179 |
宿泊施設 | オートサイト、コテージ、バンガロー |
公式サイト | https://www.narakoko.info/ |
ならここの里キャンプ場へのアクセス
(岐阜県)平湯キャンプ場
出典:平湯キャンプ場
平湯キャンプ場は、手つかずの自然が残る山林約25,000㎡のオートキャンプ場です。
区画は分けられておらず、全てフリーサイトでチェックイン順にテントを張っていきます。
徒歩圏内に食事処や温泉があるので気軽に利用できるのが魅力です。
オートサイトの他にバンガローや常設テントがあり、スタイルに合わせて選ぶことができます。
秋になると場内の木々が色付き、落ち着いた雰囲気の紅葉を楽しませてくれます。
平湯温泉キャンプ場の基本情報
住所 | 〒506-1433 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯768-36 |
電話番号 | 0578-89-2610 |
宿泊種類 | オートサイト、バンガロー、常設テント |
公式サイト | https://www.hirayu-camp.com/ |
平湯温泉キャンプ場へのアクセス
(岐阜県)椛の湖オートキャンプ場
出典:椛の湖オートキャンプ場
椛の湖キャンプ場はこの地方では唯一といわれる日本オートキャンプ協会認定の四つ星オートキャンプ場です。
春は桜と秋はハナノキの紅葉を楽しむことができます。
キャンプサイトは湖畔沿いと林間サイトに分かれ、他にも別荘感覚のコテージやトレーラーハウスで宿泊できます。
椛の湖オートキャンプ場の基本情報
住所 | 〒509-9231 岐阜県中津川市上野589−17 |
利用時間 | チェックイン 14;00 チェックアウト 13:00 |
宿泊施設 | オートサイト、コテージ、トレーラー |
公式サイト | https://hananoko-camp.jp/ |
椛の湖オートキャンプ場へのアクセス
(静岡県)田貫湖キャンプ場
出典:田貫湖キャンプ場
田貫湖キャンプ場は、四季折々の景色を楽しめるキャンプ場です。
富士山をバックに紅葉を楽しめる数少ないキャンプ場でもあります。
湖畔に広がるテントサイトはフリーサイト。
駐車場からは自力で荷物を運ぶ必要がありますので注意してください。
田貫湖キャンプ場の基本情報
住所 | 〒418-0107 静岡県富士宮市佐折634−1 |
宿泊施設 | フリーサイト |
利用時間 | チェックイン 8:00~16:30(冬季は~15:30) チェックアウト 12:00(トップシーズン日は~11:00) |
公式サイト | https://tanukiko.com/ |
田貫湖キャンプ場へのアクセス
(岐阜県)ひるがの高原キャンプ場
出典:ひるがの高原キャンプ場
ひるがの高原キャンプ場は、標高900mに位置するひるがの高原の大自然の中にあります。
キャンプ場は4月から10月末までの期間営業なので、紅葉の季節でも混雑は少なく穴場的なキャンプ場となっています。
木々に囲まれ小川が流れるキャンプ場内には、テニスコートやグラウンドがあります。
紅葉に包まれたグラウンドは自由に使用することができ、コインシャワーは24時間利用可能なので、いつでも汗を流すことができます。
ひるがの高原キャンプ場の基本情報
住所 | 〒501-5301 岐阜県郡上市高鷲町ひるがの4714−2 |
電話番号 | 0575-73-2331 |
宿泊施設 | オートサイト、コテージ、バンガロー |
公式サイト | https://www.hirugano-camp.com/ |
ひるがの高原キャンプ場へのアクセス
(愛知県)とよねランドオートキャンプ村
とよねランドオートキャンプ村の珍しい特徴は、バンガロー付きのオートサイトがあること。
バンガローの前にテントかタープをひとつ設営できるので、テントの設営や就寝が不安なキャンプデビューにもおすすめの施設です。
また、管理棟には24時間管理人が常駐しているのも大きな安心のポイントです。
ソロの女性キャンパーや、ファミリーも安心して利用することができます。
紅葉の季節にはライトアップが行われ、日が暮れても幻想的な紅葉を楽しむことができます。
全サイト電源が標準装備なので、寒さ対策がしやすいのも魅力。
とよねランドオートキャンプ村の基本情報
住所 | 愛知県北設楽郡豊根村坂宇場1-45-1 |
宿泊施設 | オートサイト、バンガロー付きオートサイト |
営業期間 | 3月~12月中旬 |
公式サイト | http://toyoneland.com/ |
とよねランドオートキャンプ村へのアクセス
知識を持って紅葉を楽しんでみよう!
今回は、おすすめのキャンプ場と共に紅葉のメカニズムも併せて紹介しました。
自然の変化とは面白いもので、今までなんとなく始まってなんとなく終わっていた紅葉も、知識を持つとより一層楽しめるものになりますね。
子どもの「なんで?」に答えられるかっこいい姿を見せることもできます。
お気に入りのキャンプ場がある人は、キャンプ場の木々を観察してみるのも面白いですね。
あえて同じ場所にテントを張ることで、同じ景色の中で季節の移ろいを感じることができます。
時間や季節によって姿を変える自然が楽しめるのは、キャンプの醍醐味です。