アウトドアで楽しむお酒やキャンプ飯は格別に美味しいですよね。
せっかくであれば、たまには「ごはん」だけでなく、「お酒」にも少しごだわって手作りしてみませんか?
おすすめは、香り豊かな「紅茶の漬け込みウイスキー」。
漬け込み酒でありながら、キャンプ場に着いてからの仕込みで間に合うという優れモノです。
ちょっとした手間をかけるだけで、アウトドアの夜をさらに楽しくする特別な1杯が出来上がりますよ。
当記事のコンテンツ
紅茶とウイスキーの意外な関係
「そもそも、ウイスキーと紅茶って合うの?」という点について少しご説明を。
ウイスキーの飲み方といえば、ロックや水割り、ハイボールあたりが有名ですよね。
しかし、ウイスキーは紅茶との相性がとても良いお酒なんです。
ウイスキーの生産地として有名なアイルランドでは、昔から「アイリッシュ・アフタヌーン」という紅茶とウイスキーをベースにしたホットカクテルがよく飲まれているそう。
また、ブラックニッカを販売しているニッカウヰスキーでは、「おいしい飲み方」の1つとして公式サイトで「紅茶の漬け込みウイスキー」を提案しています。
最近ではウイスキー樽で熟成させた紅茶「ザ・カスクエイジング」(※ノンアルコール)も発売され、話題を集めているようです。
もともと香りが豊かな紅茶とウイスキーは、お互いの良さを引き立て合う存在として相性バッチリなんですね。
紅茶とウイスキーの選び方は?
紅茶とウイスキーにはどちらも「タンニン」という成分が含まれています。
ワインや柿などにも入っていて、いわゆる「渋み」を感じる成分です。
タンニンは風味の元となる大切なものですが、紅茶とウイスキーの両方で渋みの強いものを選ぶと味がケンカしてしまうかもしれません。
そのため、紅茶を選ぶ際は、渋みが少なく手に入りやすいアールグレイがおすすめです。
ウイスキーでは、風味の個性を抑えた「グレーン原酒」を多く含むブレンデッドウイスキーが、価格も手頃でおすすめですよ。
「紅茶の漬け込みウイスキー」を作ってみよう
最近、「ウイスキーの紅茶割り」を楽しむ方が増えているようですが、今回ご紹介するのは「紅茶の漬け込みウイスキー」。
つまり、ウイスキー自体に紅茶の香りを付けてしまおうというわけです。
ウイスキーと紅茶の香りをギュッと濃縮したような強い風味が魅力なので、ぜひ試してみてください。
用意するもの
- ウイスキー 200cc
- ティーバック 3袋
- ガムシロップ 8g×3個
- 漬け込み用の容器
作り方
- 手順1すべての材料を容器に入れる。
- 手順2ガムシロップが混ざるように、容器の上下を優しく2、3回ほど反転させる。
- 手順3完成まで数時間待つ。
ウイスキーの色にほんのり紅茶の色が混ざった程度ですね。もともとウイスキーと紅茶は色が似ているのでわかりづらいですが…。
ちなみにティーバックが倍の量入っているように見えますが、それは今回使用したティーバックが「2袋で1つ」のような形をしているからです。
漬け込んでしまえばあとはほったらかしでOK。
ただし、直射日光に当たらないようにだけ気を付けてくださいね。
最短3時間ほどで飲み頃になるので、キャンプ場に着いて設営をひと通り終えてから仕込んでも夜には出来上がりますよ。
こちらが、漬け込み開始から3時間が経過した時点のもの。
かなり紅茶の色が出て、漬け込み時よりも濃くなりましたね。
そして、こちらがさらに1時間経過後のものです。
日も落ちて色の比較がしにくいですが、3時間経過以降はあまり変化が見られませんでした。
今回は、この【仕込みから4時間経過した状態】を完成形とすることに。
あまり長時間漬け込み過ぎると渋みが出てしまうので注意してください。
出来たてのお酒を飲んでみよう
まずは風味がよくわかる、「ロック」で味わうのがおすすめです。
紅茶の風味もウイスキーの香りもしっかり存在感があるのに、まったくぶつかり合わずマッチしているのがよくわかります。
ウイスキーの強いアルコール感が紅茶でまろやかになっていて、ロックでも飲みやすいです。
紅茶フレーバーのウイスキーがどうしてメジャーにならなかったのかと不思議になるくらい、違和感のない組み合わせですね。
香りを楽しむ飲み物である「ウイスキー」と「紅茶」の相性の良さを実感しました。
また、美味しく飲めるもうひとつのポイントとして、「ガムシロップ」の存在が効いています。
ウイスキーの定番おつまみとしてチョコレートが挙げられますが、ウイスキーは「甘み」との相性も抜群です。
さらに、タンニンの渋みをガムシロップの甘さが打ち消してくれていることで、より飲みやすくなっているのでしょう。
甘党の方は、ガムシロップをもう1つくらい追加してもいいかもしれません。
お酒自体の風味が強いので、食事の際にグビグビ飲むというよりは、食後にゆっくり焚き火でも眺めながら飲みたいお味です。
食後のフルーツにもよく合いそうですね。
さて、ロックで飲み切るのもいいですが、2種類のアレンジも試したのでご紹介しておきます。
レモンティーハイボール
レモンもまた、ウイスキーと紅茶のどちらとも相性バッチリな素材ですよね。
紅茶の漬け込みウイスキーを炭酸で割ってレモン汁を入れると、レモンティー風味のハイボールができあがります。
もしくは「大人のレモンティーソーダ」といった趣きです。
炭酸とレモンの酸味で爽やかさが増すので、これからの暑い季節にぴったり。
このためにレモンを用意するのが面倒であれば、レモンフレーバーの炭酸水を活用してみてください。
ミルク割り
紅茶の漬け込みウイスキーを牛乳で割ったもの。
アクセントにミントの葉を乗せています(もちろんなくても大丈夫です)。
言うなればこちらは「大人のミルクティー」ですね。
アイスミルクティーにすると、かなりさっぱりした味わいでした。
「お酒っぽさ」も軽減されるので飲み過ぎには注意しましょう。
もう少しどっしりとした飲み応えがほしいという方は、普通の牛乳ではなく豆乳で割ってみても美味しそうです。
寒い季節にはホットミルクで割って飲むのもおすすめですよ。
焚き火を眺めながら特別な1杯を楽しもう
レシピといえるほどのレシピがないほど、簡単な工程で完成する「紅茶の漬け込みウイスキー」。
焚き火を眺めながら過ごす特別な時間を、さらにちょっとだけ盛り上げてくれるような存在です。
ロックで飲んで香りを堪能するのはもちろん、自分なりのアレンジレシピも試してみてくださいね。