テント

雨天ソロキャンプ前に「耐水圧」をチェック!元ショップ店員がオススメするソロテント5選!

ZEEN

「テントの耐水圧って何…?防水のこと…?」
「雨の日も快適に過ごせるおすすめのソロテントを教えて欲しい!」

今回はこんな疑問にお答えします。

テントを選ぶ際にチェックしておきたいポイントのひとつが『耐水圧』。耐水圧のスペック次第で雨の日での快適性が天と地ほど影響します。

そこで今回は、

  • テント選びの際にチェックしたい『耐水圧』の基礎知識
  • 雨の日でも快適に過ごせるおすすめソロテント

この2つの内容について、元アウトドアショップ店員のZEENが分かりやすく解説します。

 

キャンプギアの基礎知識【テントの耐水圧とは?】

キャンプを始めるにあたって揃えておきたいキャンプギアが野営基地であるテント。そのテントを選ぶ際に注目すべきポイントのひとつが『耐水圧』です。

キャンプと言えば、晴れ晴れとした天候をイメージしますが、急に天気が悪化したり、寝ている間に雨が降り出し目覚めたら土砂降りなんてことも…

そんな時に重要となるのがテントの耐水圧。耐水圧に注目してテントを選べば、いざ雨になっても快適にキャンプが楽しめます。

今回は、テント選びのポイントとなる『耐水圧』について詳しく解説していきます。

そもそも耐水圧とは?


出典:Pixabay

『耐水圧』とは読んで字の如し、どれぐらいの水圧まで耐えられるかという意味

よくカタログや商品タグに表記されている「耐水圧◯◯◯mm」というのは、生地がどれぐらいの水圧まで耐えられるかを数値化したもの

その数値が大きいほどより高い水圧に耐えられるという事になります。

具体的には生地に対し1cm四方の筒にどれぐらいの高さまで水を注ぎ込んでも染み込まずに耐えられるかを示した数値が耐水圧となります。


出典:ユニネクマガジン

例えば耐水圧1,000mmと表記されていれば、1,000mmの高さ、すなわち1mの水柱の水圧が掛かっても水が染み出さないという意味になります。

耐水圧が高ければ高いほど快適・・・?

耐水圧の数値が高ければ高いほどより強い雨に耐えられます。

しかしその耐水圧の数値によっては、テント内での快適性に大きく支障が生じてしまいます。

数値の高い耐水圧のメリットとは?
  • より強い雨の水圧に耐えれるので大雨でも安心
  • 気密性が高まるので外気を遮断してくれる
数値の高い耐水圧のデメリットとは?
  • 通気性が悪くなりテント内が蒸し暑くなる
  • 結露しやすい

 

耐水圧が高くなると生地の気密性が高まり、より激しい雨にも対応出来るのですが、その反面通気性が悪くなります。

通気性が悪くなるとテント内が蒸し暑くなり結露が発生してしまいます。

そのため、耐水圧が高ければ高いほど良いという事はなく、テント内で快適に過ごす為には適正な耐水圧を選ぶ必要があります。

雨の日でも快適に過ごせるテントの耐水圧は1,500mmを目安に!


出典:Pixabay

テントを選ぶ際には耐水圧1,500mm以上を目安にすると良いでしょう。
1,500mm以上の耐水圧があれば、雨の日でもテント内に水が染み込むこと無く快適に過ごせます。

「耐水圧1,500mmってどれぐらいの耐水性能・・・?」
例えば身近なモノで例えると、傘の耐水圧が約500mmと言われています。日常的な小雨から激しく降る雨まで、傘があればカラダが濡れること無く歩けると思います。

さらに山岳テントの耐水圧をチェックしてみると、
・ 【モンベル】ステラリッジテント・・・レインフライ耐水圧1,000mm
・ 【MSR】ハバNX・・・フライ耐水圧1,200mm
・ 【ヘリテイジ】HI-REVO・・・フライ耐水圧2,000mm

上記3アイテムは過酷な状況での使用を目的とした山岳テントの代表モデルです。

その山岳モデルの耐水圧のスペックが1,000〜2,000mmだという事から、テントを選ぶ際の耐水圧の目安が判断出来ると思います。

フライシートの耐水圧だけでなくフロアの耐水圧も要チェック!

テントの耐水圧の表記をよく見てみると、『フライ』と『フロア』があります。

フライとはフライシートの事でありインナーテントを覆い雨からテントを守る役割をします。

いっぽうフロアとはインナーテントのボトム生地を指し、地面からの浸水を防ぐため、フライシート同様防水性を備えています。

インナーテントの底生地であるフロアは、人が座ったり寝たりするのでフライシートに比べて圧力が加わります。

そのためフロアの耐水圧は、フライシートよりも高い必要性があります。


出典:Pixabay

例えば体重75kgの人が座った時の圧力が約2,000mmと言われています。

これに対し、フロアの耐水圧が2,000mm以下だとジワジワ地面から水が染み込んでしまい、気がついたらお尻が濡れていたなんて・・・

そんな事が無いように、テントを選ぶ際はフライシートの耐水圧だけでなく、フロアの耐水圧もチェックすることをおすすめします。

 

耐水圧以外にも注意したいポイントとは?


出典:Pixabay

ここ最近、高スペックだけど激安のテントをよく見掛けます。

「お値段につられて激安のテントを購入したけど失敗した・・・汗」
そんな失敗をしない為に、テントの耐水圧と合わせてチェックしておきたいポイントをご紹介します。

 

耐水圧と合わせてチェックしておきたいポイントとは?
  • 生地の縫い目まで止水処理がされているか
  • フライシートに撥水処理が施されているか
  • テントの構造がシングルウォールかダブルウォールか
  • 結露対策のベンチレーション機能があるか

 

生地の縫い目まで止水処理がされているか

いくら高耐水圧の生地でも縫い目が処理されていないとミシン針の僅かな穴から水が染み込んできます。生地の裏側から縫い目に止水テープが貼られているかチェックしましょう。

フライシートに撥水処理がされているか

フライシートに水を弾く撥水処理がされていないと、生地が水を吸い込み通気性が悪くなる原因となります。しっかりとフライシートに撥水処理が施されているかチェックしましょう。

テントの構造がシングルウォールかダブルウォールか

シングルウォールとは一重構造のこと。フライシートを必要としないため軽量・コンパクトが特徴ですが、その構造上結露しやすいのが最大の弱点。「せっかく高耐水圧のテントを選んだけど結露が激しかった・・・」という失敗をしないよう、テントの構造を確認しましょう。

結露対策のベンチレーション機能があるか

キャンプ地で快適にテント生活を過ごすため避けては通れないのが『結露問題』。

どれだけ高スペックなテントでも、その環境や状況によって結露は必ず発生します。少しでも快適に過ごせるように、換気口であるベンチレーション機能が備わっているかチェックしましょう。

 

耐水圧1,500mm以上のおすすめソロテント5選

それでは雨の日でも快適にキャンプが楽しめる、耐水圧1,500mm以上のソロテントを厳選してご紹介します。テント選びの参考にしてみてください。

コールマン 〈ツーリングドームST〉


出典:Coleman

ソロキャンプやツーリングに最適な、初めてのソロテント購入におすすめの定番モデル。1,500mmの耐水圧と荷物が置ける前室空間があるので、雨の日でも快適に過ごせます。

ツーリングドームST商品スペック

メーカー/商品名 コールマン/ツーリングドームST
参考価格 ¥16,800(税込)
耐水圧 フライ:1,500mm/フロア:1,500mm

商品レビュー

耐水性…かなり良いです。結構な雨量の中キャンプをしましたが雨水は一滴も入ってきませんでしたね。撥水性も良いです。テントを片付ける際に簡単に水を切ることができました。
通気性…これも良いですね。雨により湿度が高めだったのですが、空気が程よく循環され寝苦しくさとか息苦しさはほとんど感じませんでした。(通気性が悪いとテント内の空気が悪くなり夜中に何度も起きるハメになってしまいます)

キャンプ初心者です。説明書の記載が詳細で初めてでも一人で建てることができました。そんなに難しくなくキャンプ場で20-30分でできました。力もいらないので女性でも大丈夫だと思います。
フライシートをかぶせた時の前室が便利です。テント内に入れておきたくないゴミや濡らしておきたくない薪なんかを保管しておけます。また、前室があるほうが防犯性が高いとテレビで見たことがあるので女性も安心して就寝できるんじゃないでしょうか?

 

モンベル 〈ムーンライトテント1〉


出典:mont-bell

月明かりの状況下でも設営に困らないと言うほど簡単に設置出来るモンベルの人気モデル。保水しにくい生地と蒸れにくい通気性など、雨の日を快適に過ごせる設計です。

ムーンライトテント1商品スペック

メーカー/商品名 モンベル/ムーンライトテント1
参考価格 ¥30,580(税込)
耐水圧 フライ:1,500mm/フロア:2,000mm

商品レビュー

雨に強くて、風向きが分かれば冬の突風や酷暑の換気にも対応できるし、頑丈で、しっかり自立して、最低限の前室がある。そして、mont-bellの修理依頼に対するストイックさ。
iPhoneみたいな交換サービスでサッパリ綺麗になるワケじゃないけど、ガッチリと穴を塞ぎ、テープを縫い直し、使いなれた相棒が生々しく修理されて帰ってくる。他のテントを使ってると「ムーンライト持ってくりゃ良かったなぁ」なんて思うことが結構あります。

テント泊でのアルプス縦走から長期にわたる自転車ツーリング,ちょっとしたイベントなどなんでも使用していますが,抜群に快適で,抜群に丈夫,そして抜群に設営がかんたんです.さすがモンベルといいますかコストパフォーマンスは最高ですね.私は小柄なので1型でも全然平気なのですが体の大きい人には狭いと感じるかもしれません

MSR 〈エリクサー1〉


出典:MSR

山岳テントで有名なMSRの入門用ダブルウォールテント。一人用でありながら天井部に空間を確保し快適性に優れたソロテント。フロア耐水圧が3,000mmを誇る高スペックモデルです。

エリクサー1商品スペック

メーカー/商品名 MSR/エリクサー1
参考価格 ¥30,800(税込)
耐水圧 フライ:1,500mm/フロア:3,000mm

商品レビュー

デザインお気に入りで購入。軽い!設営簡単!ソロって感じのテントです。
設営=ソロでもスペースが欲しい方はエリクサー2を購入された方がいいかもしれませんね。

雨の中インナーテントも露結なしのサラサラで気持ち良く使用出来ました。
外側に何ヶ所か反射材がついているともっと良いかなと思いました。

スノーピーク 〈アメニティードームS〉


出典:snowpeak

キャンプ好きなら誰もが知ってるアウトドアメーカーの超ベストセラーモデル。どこを計測しても最低限1,800mmの耐水圧を確保する『1,800mmミニマム』というスノーピーク独自の耐水圧表示を採用。雨においては絶大な信頼の耐水圧を誇る、「迷ったらコレ!」のおすすめソロテント。

アメニティードームS商品スペック

メーカー/商品名 スノーピーク/アメニティードームS
参考価格 ¥32,780(税込)
耐水圧 フライ:1,800mmミニマム/フロア:1,800mmミニマム

商品レビュー

テントが欲しくて色々見たり雑誌で勉強しましたが初心者にはアメニティドームがいいという印象を受けたので購入してみました。先日キャンプで初めて設営してみましたがとても分かりやすかったです。分からなかったらYouTubeに設営方法がアップされています。大人2人でキャンプしましたが室内も広くて4人で使用しても十分な広さなのではないでしょうか。次はスノーピークのタープが欲しいです!自分のテントを持つとたくさんキャンプに行きたくなりますね!!

購入後、すでに数十回は使っていると思いますが本当に丈夫でよく考えられているテントです
過去に大雨の際、テント下に15cmほど雨が溜まりテントが水に浮いた状態で3時間ぐらい過ごすこともありましたが全く侵水しませんでした
また何度も凄まじい強風に遭ってきましたがフライシートをフルクローズにしておくことで十分耐えることができました(ペグは強風・結露対策のためにもできる限り全て打っておくこと)

ネイチャーハイク 〈クラウドアップ1 ウルトラライトテント20D〉


出典:Naturehike

驚異の耐水圧4,000mmを誇る、高スペックながら驚きの低価格を実現した、コスパ最強のソロダブルウォールテント。防水・撥水・耐久性に優れた「20D防水シリカゲル」という生地を採用するなど、初めてのソロテント選びにイチオシのコスパ最強テントです。

クラウドアップ1 ULテント20D商品スペック

メーカー/商品名 ネイチャーハイク/クラウドアップ1 ウルトラライトテント20D
参考価格 ¥13,900(税込)
耐水圧 フライ:4,000mm/フロア:4,000mm

商品レビュー

 草地、夜間土砂降りで使用したときの感想です。
設置は夕方で、このときは小雨程度だったので、苦労なく短時間(3分くらい)で組立てられインナーテントはあまり濡れることなく完了。構造が簡素なところがいいですね。先にインナーテントをY字ポールに吊り下げ、最後にフライをかけるタイプなので、雨中設置ではインナーテントが少し濡れます。夜間土砂降りでしたが、フライ、インナーとも浸水は一切ありませんでした。私の設置ミスでグランドシートとインナー床の間に水が流れ込みましたが、それでもインナー内側への浸水はありませんでした。

クラウドアップ1アップグレード版購入しました。一人用テントですので小さいですが、その分設営が早いのがメリットです。初心者の方はアルミポール折れそうとか、戸惑うかもしれませんが、しっかり曲がりますので大丈夫です。あとは流れに沿って簡単に組み立てられます。耐水性についてですが、撥水防水はできていましたが、一部コーティング薄い所から浸潤してしまいました。びしょびしょ範囲ではないですが、そこは自分でコーティング剤買って洗濯すればよいかと思います。今回は新品で片方コーティングできてなかったので交換依頼しました。翌日に商品到着して、保障サポートはかなり信頼できる印象でした。細かい事でも対応してくれて満足しています。ペグなくても立てられます。

 

まとめ

今回は『耐水圧』に注目し、雨の日でも快適にキャンプが楽しめるソロテントをピックアップしてご紹介してみました。気になったソロテントはありましたか?

テント選びの際に注目したいポイントが『耐水圧』。雨の日でも快適にキャンプを楽しむには『耐水圧』のスペックは超重要ポイントとなります。

ぜひテント選びの際には、『耐水圧』に注目して雨の日でも快適なテントを選んでみてくださいね。

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ZEEN

元アウトドアショップスタッフのZEENです。人類が月面着陸した時代に大阪の橋の麓で生まれました。山の魅力にどっぷりハマって早15年。山頂キャンプをこよなく愛し、浅く・広く・ゆる〜く♬アウトドア活動に励んでいます。接客経験や実体験を元に、役立つアウトドア情報を発信していきます!