暑さも和らぎ、キャンプに最適な季節でもある秋。
夏に悩まされた虫たちも少なくなり、快適に過ごすことができます。
しかし、油断は禁物です。
夏が終わってもまだまだ注意しなければいけない虫たちがいます。
今回は、秋キャンプに注意が必要な虫と、その対策についてお伝えしていきます。
当記事のコンテンツ
秋キャンプで気を付けたい虫
ヤブ蚊
夏のイメージのある蚊ですが、気温が20度前後の時が最も活発化する虫です。
近年では暑すぎる夏のため、少し涼しくなってきた季節の方が注意が必要です。
一般的にヤブ蚊と呼ばれるのは「ヒトスジシマカ」と呼ばれる種類のもの。
誰しも一度は刺された経験があるのではないでしょうか。
身近な虫でもあるヤブ蚊ですが、日本脳炎やデング熱などの感染症の媒介となることがありますので刺されないよう対策しましょう。
ブヨ(ブユ)
雨上がりや、川の近くのキャンプ場など水辺を好むのがブヨ(ブユ)です。
夏は朝夕の涼しい時間に活動していますが、涼しくなる秋には時間を問わずに活動するので注意が必要です。
かゆみを伴う点では同じですが、ヤブ蚊は皮膚を刺すのに対し、ブヨは皮膚をかみちぎって吸血するので、ヤブ蚊以上に症状が重くなるのが特徴です。
噛まれた患部は、赤く大きく腫れあがり、かゆみが強く痛みや発熱を伴う場合のあります。
治るまで時間がかかり、傷跡も残りやすくなります。
スズメバチ
スズメバチは8~10月に活発化します。
特に気温の下がる秋は繁殖のピークを迎えるので十分に警戒が必要です。
刺されると、最悪の場合命にかかわる可能性もあります。
秋は新たに誕生する女王蜂を守ろうと攻撃性が高くなるので、秋キャンプにおいて最も注意が必要な虫と言えるでしょう。
秋キャンプの虫対策
服装に気を付ける
出典:unsplash
基本的な虫対策は、肌を露出しないことです。
まだ暑さが残るからといって半袖や半ズボンは避け、長袖、長ズボンを着用しましょう。
女性のスカートは丈が長くても空間が生まれるので、レギンスを履くなどして対応が必要です。
また、靴下も長めのものがベスト。
特にスズメバチは黒色、濃い色に反応するので、白っぽい服や帽子を身に着けると効果的です。
虫よけスプレーを使う
手軽に虫対策ができるのが、虫除けスプレーです。
虫除けスプレーには有効成分に種類があり、使用する人やシチュエーションによって最適なものが変わってきます。
12歳から使用可
大人だけのキャンプであれば、有効成分ディートが30%の商品がおすすめです。
ディートは日本で50年以上使用され、世界中で最も多く使用されている成分です。
生後6か月以上から使用可
ディート成分が10パーセント以下の商品は子どもでも使用できます。
子どもに使用する場合は、エアゾールタイプではなくミストタイプがおすすめ。
エアゾールタイプを使用する際は直接噴射せず、大人の手に取ってから子どもの肌にはたくようにしましょう。
年齢制限なし
2015年に日本で承認された成分、イカリジンは年齢制限や回数制限なく使用できます。
ディートより対策できる虫の種類は少なくなりますが、気になるタイミングで塗りなおすことができるので、注目の成分です。
蚊取り線香を使用する
出典:unsplash
蚊取り線香を使用するのも虫除け対策には有効です。
テントサイトで使用する場合は、特に刺されやすい足元をカバーするように地面から10~20cmほどの高さで設置するのがポイント。
また、サイトの周りを囲うように複数設置したり、1人1つ携帯するとより効果的です。
昔ながらの渦巻き式の蚊取り線香の他に、充電式の蚊取り線香も人気です。
コダマパワー森林香
出典:amazon
山の中で仕事をする林業関係者も使用するプロ仕様の蚊取り線香。
煙量が多く、蚊をはじめとした虫を寄せ付けません。
ひと巻きでおよそ5時間効果を発揮します。
FLEXTAIL モスキートリペラー
出典:amazon
煙が出る蚊取り線香に抵抗がある方におすすめなのが、FLEXTAILの充電式の蚊取り器です。
コンパクトでスタイリッシュなデザインは、おしゃれなキャンプサイトにも馴染みます。
優れた防水性能で、雨の日でも安心して使用することができます。
救急セットを用意しておく
出典:amazon
どれだけ対策しても虫に刺されてしまうことがあります。
そんな時に備えて、救急セットを用意しておきましょう。
虫刺されに必須のポイズンリムーバーをはじめ、外用薬やとげぬき、ばんそうこうなどキャンプスタイルや構成、人数に合わせてカスタマイズして持って行くと安心です。
スズメバチに遭遇したら
出典:unsplash
万が一スズメバチに遭遇してしまった場合は、静かにゆっくり姿勢を低くしてその場から離れましょう。
驚く気持ちはわかりますが、走って逃げたり手やタオルで振り払ったり、大声を出すなどすると、スズメバチに刺激を与え、襲われるリスクが高まります。
虫に刺されてしまった場合の対処法
出典:amazon
蚊・ブヨ
患部がかゆくなり、かきむしりたくなりますがぐっと我慢。
保冷剤や流水で冷やしたり、外用薬でかゆみを抑えてしのぎましょう。
炎症がひどい場合は、自己判断せずに病院で薬を処方してもらうようにしましょう。
ポイズンリムーバーの使用も効果があります。
ただし、ポイズンリムーバーは刺された直後に効果を発揮するので、素早く使用する必要があります。
スズメバチ
スズメバチに限らず、どんなハチに刺されてもハチの毒液によって鋭い痛みが出ます。
15分以内には、赤く腫れあがり熱をもってかゆくなります。
刺された直後はその程度でも、1時間後くらいから吐き気や蕁麻疹、息苦しさなどの全身症状が現れる場合がありますので、しばらくは安静にして様子を見るようにしましょう。
対処のポイントは、刺されたらすぐに毒と血液を一緒に絞り出すこと。
口で吸いだすと体内に毒が入ってしまうので、必ずポイズンリムーバーを使用するようにしましょう。
ポイズンリムーバーがない場合は、患部を強くつまんだりひねったりしてハチの毒を絞り出します。
アンモニア水や尿をかけるといった方法を耳にしたことがあるかもしれませんが、効果はありません。
秋キャンプも虫対策は油断せず!
出典:unsplash
虫が少なくなり、過ごしやすい秋キャンプもまだまだ虫対策は必要です。
特に雨上がりや湿度の高い日は、虫も活発化します。
万全の対策をして、虫刺されから身を守りましょう。
虫刺されとはいえ命に関わることもあります。
異変を感じたら、躊躇せず医療機関を受診しましょう。