サバイバルナイフについているギザギザの部分、いまいち使い方がわからずに持て余しているという人も多いのではないでしょうか。
ナイフは小割の薪を作ったり調理をしたりと、キャンプでは欠かせないアイテムのひとつです。
今回はサバイバルナイフを存分に活用するために、ギザギザの部分の名称や使い方、メンテナンス方法などをお伝えしていきます。
またすでにナイフを使っている方も、改めて正しいナイフの使い方や銃刀法について知っておく必要があります。
さらなるキャンプのレベルアップを目指しましょう!
当記事のコンテンツ
サバイバルナイフとは
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サバイバルナイフは、調理やロープのカットなど多用途に使えるナイフを指します。
主に20cm以下の刃渡りのナイフが主流で流通しています。
パイロットや軍人に支給されていたとされるサバイバルナイフは、最低限の所持品で多用途に使えるものとして活用されてた歴史があります。
ギザギザの部分が定番となっているのは、機体に閉じ込められたパイロットが切り開いて脱出できるように考えられた形状です。
コンパスや缶切りなどの機能を備えている物もあり、それぞれの性能は専用の道具には劣るものの、サバイバルの場面では問題なく使うことができます。
サバイバルナイフのギザギザについて
ギザギザの名称
サバイバルナイフについたギザギザは、セレーション、バックセレーションや波刃と呼ばれます。
ギザギザの役割
滑り止め
ナイフの背に親指を当てて使用する際の滑り止めの役割があります。
調理
魚のうろこ取りなど調理で役立ちます。
のこぎり
ロープやビニールひもなどの滑りやすい素材の物を切るのに役立ちます。
サバイバルナイフでできること
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釣った魚をすぐに調理する
魚のさばき方を覚えてしまえば、サバイバルナイフで釣った魚をその場でさばくことができます。
新鮮な魚を調理して食べられるのはアウトドアの醍醐味です。
肉や野菜を切る
サバイバルナイフは、もちろん通常の調理でも役立ちます。
ここでの注意点は、薪や草を切ったナイフでそのまま食材を切らないこと。
薪や草を切った後は、ウィルスや細菌などが付着していることがありますので、綺麗に洗ってから使用しましょう。
薪を割る
火を起こすために必要な薪を用意するのにサバイバルナイフは欠かせません。
薪のサイズに合わせてナイフの使い方を変えることで、1本のナイフで大きさの異なる薪を用意することができます。
緊急時の対応
ギザギザしている部分を使えば、ロープや蔦を切ることもできます。
緊急時にロープが必要になったり、ロープを切って脱出が必要になった時などに大きな助けになります。
正しいナイフの使い方
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メンテナンスされたナイフを使う
安全にナイフを使う大前提として、しっかりとメンテナンスされたナイフを使う必要があります。
よく切れるナイフは怪我につながりそうで怖いイメージがありますが、実際は全く反対です。
よく切れるナイフでは軽傷で済む怪我でも、切れ味の悪いナイフは力を込めてナイフを動かすことで、勢いよく身体に接触し、大きな怪我につながります。
切れ味の悪いナイフほど危険ですので、メンテナンスされたよく切れるナイフを使用しましょう。
ナイフを使用してる場所に近づかない、近づけない
ナイフを使う人が腕を伸ばして360度まわった範囲のことをブラッドサークルといいます。
この範囲は危険ゾーンですので他の人が入らないよう意識する必要があります。
何らかの理由で手が滑ったり、思わぬ方向に刃が向くことがありますので、ナイフを使用する人も使用していない人も、ブラッドサークルに入らないようにしましょう。
特に子どもと一緒にいる場合には、このことについてしっかりと伝える必要があります。
刃を出したままにしない
ナイフの刃は切るものに当たっているか、それ以外はシースの中にあるものであるという意識をしっかりと持ちましょう。
作業中にちょっと手元に置いておくというのは非常に危険です。
ちょっとした時間でも必ず刃を収めることを癖づけましょう。
ゆっくりと作業する
どんなに切れるナイフでも、一度に切れる量には限界があります。
切る素材と自分の力具合を考え、一度に切れる量を知ることが大切です。
その量を踏まえて、焦らずゆっくりと時間をかけて作業することで安全に作業することができます。
メンテナンス方法
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前項で述べたように、ナイフの切れ味は安全に使用するためにとても重要。
切れ味を保つためにも、定期的にメンテナンスをしておきましょう。
砥石を用意する
ナイフを研ぐためには砥石が必要です。
砥石には水砥石と油砥石(オイルストーン)の2種類があります。
水砥石と油砥石の基本的な違いは、研ぐときに水を含ませるか油を含ませるかの違いになります。
さらに細かく比べると、水砥石より油砥石の方が硬質に作られています。
そのため水砥石に比べて砥石の減りが非常に遅いのが特徴です。
和包丁などの薄く細かく研ぐ場合は水砥石が向いていますが、ナイフなどの刃先に強度を持たせる場合や、金属加工の研磨などには油砥石が使用されることが多いです。
砥石の番号は、数字が小さくなるほど粗く、大きくなるほど細かくなります。
プロは粗い砥石から細かい砥石へと段階を経て研ぎますが、初心者の場合は#1000前後の中砥石だけ使用しても問題ありません。
潤滑油の種類
油砥石でナイフを研ぐためには、潤滑油が必要です。
潤滑油には鉱物系の機械油を用います。
機械油を使用するのが不安という方は、オリーブオイルや椿油などの不乾性の植物系油でも代用できます。
サラダ油は時間がたつとべたつくので適していません。
数滴の油を軽く伸ばすだけで使用できます。
ナイフの研ぎ方
まずは、砥石が動かないようにしっかり固定させ、水または油をなじませたら準備は完了です。
ナイフの刃の角度が同じになるように、砥石の上で前後に動かします。
何度か繰り返すと、刃先にバリが生じます。
両面をバランスよく砥ぐことで、最終的にバリは綺麗になくなります。
サバイバルナイフのギザギザの部分にはこの方法は難しく、専用の形状の砥石が必要になります。
砥石のメンテナンス・保管方法
砥石は使っていくうちに表面に凹凸が生じます。
耐水性のペーパーを使用して表面を平らにしておきましょう。
使用後は、保存用の袋などに入れて保存しておくと長く使っていくことができます。
銃刀法について
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サバイバルナイフを持ち歩くことで、法に触れることがないか不安になることもあるでしょう。
日本には銃や刃物を正当な理由なく持ち歩くことを禁じる法律、銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)があります。
正当な理由とは仕事での使用や、釣り、キャンプ、また購入した帰り道などが該当します。
キャンプに向かう道中などで、適切な管理ができていれば法に触れることはありません。
ただし、正当な理由があってもナイフがすぐに使える状態(刃がむき出しになっているなど)では違反となります。
持ち運びの際は、ケースにしっかりしまっておきましょう。
銃刀法違反になる事例
オートキャンプなどで刃物を使用した後、帰宅後も車内にナイフを置きっぱなしにして移動する場合、銃刀法違反で処罰される可能性があります。
レジャーで使用した場合は、帰宅後必ず車内からおろして自宅で保管する必要があります。
仕事で使用する場合も、仕事の行き来では問題ありませんが、休みの日には車内からおろす必要があります。
おすすめのサバイバルナイフ5選
冒険倶楽部 ワイルドボーイ2
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切れ味がよくコスパ抜群と評判の、冒険倶楽部のワイルドボーイ2です。
魚や貝もさばくことができる、海でも山でも活躍するナイフ。
錆びに強いステンレス製で、便利で丈夫なケース付き。
多用途に使える形状で、ギザギザの部分で魚のうろこ取り、くぼみでナット(6mm/8mm/11mm)を回す、表面でやすりをかける、栓抜きなど12の機能が搭載されています。
サイズ | 約W100×H310×D25mm |
重量 | 約150g |
原産国 | 日本 |
材質 | ブレード/刃物用ステンレス鋼、ハンドル/RB84(合成樹脂)、収納ケース/合成樹脂 |
冒険倶楽部 ワイルドボーイ2の口コミ・レビュー
価格も安く、道具として使い倒すナイフとして最適です。
手にしっかりとフィットしてフェザースティックづくりにも使おうと思います。
Wolfgangs サバイバルナイフ
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Wolfgangsは、高い品質でヨーロッパでも人気のドイツのブランドです。
ドイツ原産の440Cスチールを採用、高い切れ味と耐久性を備えています。
コンパクトに収納できる折りたたみ式で、銃刀法違反への配慮としてフリックオープンの機能を排除し、ライナーロックを採用した安心設計です。
刃には3種類のギザギザがあり、滑り止めやロープの切断など多機能に活躍します。
サイズ | 全長:21.5cm 刃長:9.5cm ハンドル:12cm |
重量 | 170g |
材質 | ブレード:440Cスチール ブレード ハンドル:アルミニウム |
Wolfgangs サバイバルナイフの口コミ・レビュー
折りたたみ式なのでバトニングには不向きでしたが、手にフィットするのでフェザースティック作りなどの作業には使いやすかったです。
ガーバー アウトドアナイフ
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GERBER【ガーバー】社は1939年にオレゴン州で創業した、有名なマスプロ・ナイフ・メーカーです。
切れ味と刃持ちの良さをポリシーに、様々なモデルのナイフを製作しています。
フルタングモデルのナイフは、バトニングにも最適。
ギザギザ部分はバトニングでも欠けることなく、ロープなどの滑りやすいものを切る時には活躍します。
サイズ | 30.48 x 9.53 x 5.08 cm |
ブレードの長さ | 12cm |
重量 | 204g |
ブレードの材質 | ステンレス鋼 |
ガーバー アウトドアナイフの口コミ・レビュー
タフな状況でも対応できる頼れるナイフです。
ファイヤースチールのストライカーとしても役立ちます。
MOSSY OAK シースナイフ
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やや上級者向けなのがMOSSY OAKのシースナイフです。
ウッドハンドルのデザインが特徴的で、フルタング構造で頑丈、耐久性に優れています。
使用前に砥石で砥ぐことで切れ味が高まり使いやすくなります。
エンドには栓抜きと紐穴が仕込まれていて機能性も抜群です。
キャンプだけでなく、DIYや山菜採りなどの山仕事でも活躍します。
サイズ | 全長:25.5cm、刃渡り:11.5cm、刃厚み(付け根部):約4.8mm、刃幅(付け根部):約3.5cm、 |
重量 | 270g |
素材 | ブレード:ステンレス ハンドル:木材 |
付属品 | 本革レザーシースケース |
MOSSY OAK シースナイフの口コミ・レビュー
開封時には切れ味が悪いので、自身で砥ぐことが必要です。
肌触りのいいウッドハンドルが手に馴染みやすく、気に入っています。
VICTORINOX(ビクトリノックス) ノーマドNL
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VICTORINOX(ビクトリノックス) ノーマドNL は11の機能を持つ多機能ナイフです。
コルクの栓抜きや缶切り、マイナスドライバーやピンセットとアウトドアで役立つ機能が満載です。
防災時の備蓄品としても役に立ちます。
103gと非常に軽量で、実用的に長く使える1本です。
サイズ | 111 x 32 x 16 mm |
重量 | 103g |
素材 | ステンレス鋼、ナイロン樹脂 |
VICTORINOX(ビクトリノックス) ノーマドNL の口コミ・レビュー
キャンプの荷物に忍ばせておくと大活躍します。
缶切りやワインオープナーなどは、グループキャンプでも喜ばれます。
最低限の機能で、メインのナイフの使い勝手がいいのが嬉しいです。
サバイバルナイフはキャンプの必須アイテム
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キャンプの必須アイテムであるナイフ。
その中でもサバイバルナイフと呼ばれる多機能なナイフは、あらゆる場面で力を発揮します。
コンパクトなナイフはブッシュクラフトなどの細かい作業に向いていますし、フルタングのシースナイフはバトニングなどのワイルドな作業で活躍します。
今まで使いこなせていなかったギザギザの部分も、魚のうろこ取りやのこぎりとしての役割があることを知ることで、より一層使いこなせるようになりますね。
使った後はメンテナンスを忘れずに、愛着を持って長く愛用していきたいアイテムのひとつです。
ナイフを使いこなすと、キャンプの楽しみの幅も広がります。
料理やブッシュクラフトなど、新しいことにチャレンジするのもいいですね。