夏キャンプには虫との戦いが付きものですが、その中での最大の敵は「蚊」でしょう。
自宅でもキャンプ中でも蚊取り線香を炊いて蚊の対策は万全にも関わらず、気が付いたら刺されているって事、ありますよね。
そんな時に、「強力」というワードが付く蚊取り線香はいかがでしょうか。
夏キャンプで、ぜひ試していただきたいのです。
強力蚊取り線香を夏キャンプに取り入れる事で、蚊の不快感から解放され、夏キャンプやアウトドア活動の充実につながるでしょう。
数年前までは種類が少なかったのですが、やはりアウトドアブームを受けてなのか、様々な種類の強力蚊取り線香が販売されるようになりました。
強力蚊取り線香を夏キャンプのアイテムとして取り入れて、あのムズムズした痒みから解放されましょう。
当記事のコンテンツ
強力蚊取り線香のチェックポイント
煙が多いと効果があるの？
強力蚊取り線香は屋外での使用が前提とされているため、開放的な空間で効果を発揮させるために煙が多いものが揃っています。
煙の量が多いと効果が高そうなイメージがありますよね。
しかし、本当のところはどうなのでしょう。
結論から言うと、煙が蚊を殺すのではなく虫除け有効成分（ピレスロイド）が揮発して蚊を殺しているのです。
ご存知でしたか？
200℃の高温になることで効果が発揮されるピレスロイドは、700℃で燃焼中の蚊取り線香の部分ではなく、燃焼中の蚊取り線香の1cm手前ぐらいから有効成分が揮発しています。
揮発後、極細微粒子として空気中に浮遊し、長時間殺虫効果を維持できるようになっています。
そうなのです、煙自体が蚊を殺すわけではないのです。
しかし、目安として、煙が漂っている範囲には揮発したピレスロイドが漂っていると考えられるので、煙の量が多いと言うことは虫除けの観点からすると補助的な効果はあるのでしょう。
煙の量は各メーカーによってそれぞれですが、モクモクと煙たくなるような事はありません。
しかし、あくまでも屋外用は屋外で使用することが前提です。
効果だけを求めて室内などで使用するのは止めましょう。
長時間タイプを選ぼう
交換が面倒な方や入眠時、サイト内でゆっくり過ごすキャンプでは長時間タイプがオススメです。
夏キャンプで、蚊取り線香は焚いているのに蚊に刺される。
気が付いたら蚊取り線香が燃焼し切っていて、慌てて交換するなんてこともあります。
色々な事がしたくなる夏キャンプでは、蚊取り線香を初めにセットしたら、放っておいても良いくらいに長く作用して欲しいものです。
長時間タイプの蚊取り線香は、見た目は普通の蚊取り線香と変わらないようですが、一般的な蚊取り線香と比べてみると一目瞭然です。
画像のように、極太タイプになっているのが分かるでしょう。
蚊取り線香の太さを厚くすることで、長時間使用できるようになっているのです。
キャンプ中の活動でサイトから一時的に離れる時には、腰から下げる短時間タイプでも良いでしょう。
夏キャンプで蚊取り線香を使用する場合は、各シーンで使い分けるのが上級者と言えるかもしれません。
虫よけ有効成分の種類を確認しよう
蚊取り線香には、メーカーに関係なく虫除け成分であるピレスロイド系殺虫成分というものが含まれています。
商品の有効成分という項目をチェックすると記載されています。
一部の代表的な有効成分をご紹介しましょう。
| 有効成分名 | 特徴 |
| アレスリン | ハエ、蚊に特効を示し、速効性がある |
| トランスフルトリン | ハエ、蚊、ゴキブリに効く。揮散性が比較的高く、殺虫効果も優れている |
| メトフルトリン | 蚊に特効を示す。揮散性が比較的高く、殺虫効果も優れている |
ピレスロイド系と言っても、様々な有効成分がありますよね。
成分によって満遍なく害虫に適応するタイプや、ある一定の害虫に特化するタイプなど、特徴が様々になります。
また、同じ有効成分でも各メーカーによって特徴がすこしづつ違うようなので、有効成分を把握しつつ対象害虫の確認までしておくと良いかもしれません。
さらに、殺虫剤や農薬ではなく忌避剤というカテゴリーになる「ディート」という成分があります。
ディートとは1964年に米軍が兵士用に開発した忌避剤。
蚊、ダニ、ブヨやアブといった吸血害虫や、その害虫が媒介する病気から防護するための優れた薬剤として、スプレータイプや液体タイプ、ティッシュタイプなど様々な形態に多様化しながら長年に渡って販売されています。
長年使用されている一方で、ディートは忌避剤という名称を用いている為、殺虫剤に比べて安全であると勘違いして不注意な使い方をしがちです。
副作用の懸念もあるため、小児（12歳未満）に使用する場合にはディートの濃度が12%の医薬品を保護者等の指導監督の下で使用することとなっているのです。
| 年齢 | 使用方法 |
| 生後6カ月未満 | 使用禁止 |
| 生後6ヶ月～2歳未満 | 1回／1日 |
| 2歳～12歳未満 | １～3回／1日 |
直接皮膚に使用するものですので、使用方法を守り過信しないようにしましょう。
安全な使用方法を守りながら、夏キャンプをお楽しみください。
「防除用医薬部外品」 という記載をチェックしよう
部外品の中で、衛生害虫類（ねずみ、はえ、蚊、のみ等）の防除のため使用される製品の事を防除用医薬部外品と言います。
この記載がある製品は効果があるものが多く、逆に記載がない製品は少し期待が出来ません。
夏キャンプには、防除用医薬部外品と記載された強力蚊取り線香を持参しましょう。
オススメの強力蚊取り線香
富士錦 パワー森林香
まず、緑色の蚊取り線香を見慣れている生粋の日本人なら、パワー森林香の毒々しい赤色の蚊取り線香を初めて見た時は「なんか、ものすごく効きそう・・・。」と思うでしょう。
はい、正解です。
めちゃくちゃ効果大です。
筆者宅は、夏キャンプでもデッキでのBBQ時もパワー森林香を愛用中ですが、蚊の事を全く気にする必要がないので、とても快適に過ごすことが出来ています。
このパワー森林香は、元々、山林で仕事をする林業関係者が使うプロ仕様の本格的な蚊取り線香として販売されていました。
プロも使用する蚊取り線香なら信頼がおけますよね。
そんな絶大な効果がキャンパーの間で口コミで徐々に広がっていき、今では夏キャンプシーズン前あたりから、アウトドアショップのキャンプギアと同じ並びで販売されるようになっています。
ギアを見たついでに購入も出来るので、かなり便利になりました。
普通の蚊取り線香の効果を1とした時にパワー森林香は10倍とされています。
そんなに効果絶大だと、身体への影響が気になる所ですが、使用されているメトフルトリンは、体外に素早く排出される安全性の高い成分なのでご安心ください。
| 商品名 | 富士錦 パワー森林香 |
| 有効成分 | メトフルトリン |
| 対象害虫 | ユスリカ、チョウバエ、アブ |
| 燃焼時間 | 6.5時間 |
| 内容量 | 30巻 |
富士錦 森林香
前述したパワー森林香から、パワーというワードが無くなった森林香ですが、パワー森林香とは使用目的が違ってきます。
パワー森林香が殺虫成分のメトフルトリンという成分を使用しているのに比べて、森林香はディートという防虫効果の高い成分が使用されています。
森林香は、殺虫というより薬剤を使用して蚊を寄せ付けずに身を守るという感じでしょうか。
体に蚊を寄せ付けない事が目的なので、トレッキング時に携帯防虫器に入れて腰にぶら下げたり、釣りのシーンなどで側に置いて使用するのも良いでしょう。
また、蚊を寄せ付けないという目的から、最近よく見かけるようになった身体に塗布するエアゾールタイプ製品にもディートは含まれています。
殺虫目的なのか防虫目的なのかで、商品の使い分けができると良いですね。
また、ディートの含有量にもよりますが、ディート10％以下の商品であれば、生後6ヵ月以上の赤ちゃんにも安心してご使用いただけますよ。
| 商品名 | 富士錦 森林香 |
| 有効成分 | ディート |
| 対象害虫 | ユスリカ、チョウバエ、アブ |
| 燃焼時間 | 6.5時間 |
| 内容量 | 30巻 |
アース製薬 ヤブ蚊よせつけない線香
ヤブ蚊よせつけない線香は、商品名にもあるように、ヤブ蚊に特化した強力蚊取り線香になります。
消費者にとっては、分かりやすい商品ですよね。
同じメーカーの通常の蚊取り線香よりも太さが3倍ある太渦巻の蚊取り線香になるので、屋外でも効きめがしっかり広がります。
また、ビャクダン（白檀）の香り付きになっているので、蚊取り線香の匂いが苦手だけど強力な蚊取り線香を探している方は、一度使用されてみてはどうでしょうか。
ちなみに、ビャクダンの香りは、分類としてはウッディ系になり、ほんのり甘いエキゾチックな香りになります。
アロマショップで、サンダルウッドという名前でも見かけます。
香りを体験されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ビャクダンのサンタロールという香り成分は化学的に合成する事が出来ないため、他の香りとは違って何にもたとえられない独特な香りを放ちます。
| 商品名 | アース製薬 ヤブ蚊よせつけない線香 |
| 有効成分 | アレスリン |
| 対象害虫 | ヤブ蚊 |
| 燃焼時間 | ４時間 |
| 内容量 | 12巻 |
アース 極太虫よけ線香
極太虫除け線香は、同じメーカーの通常の蚊取り線香よりも太さと煙の量が3倍あり、屋外でも効きめがしっかり広がるパワフルな効果が感じられる強力蚊取り線香になります。
「プロ仕様」と言う文言をあえて目立たせている所からも、自信のある商品になるのでしょう。
前述の「ヤブ蚊よせつけない線香」と同じアース製薬商品になりますが、大きな違いがあります。
ヤブ蚊よせつけない線香は蚊に特化した製品ですが、極太虫除け線香は、蚊以外のアブやブユにも効果を発揮してくれるのです。
夏キャンプでは、蚊の掻痒感と同じくらいにアブやブヨに刺された時の痛みや腫れも強烈です。
アブやブヨまで回避したい方にはオススメの商品になっています。
また、極太虫除け線香も、ビャクダンの香り付きになっています。
蚊取り線香に白檀の香りが多いのは、昔から木材が消臭・防虫効果に大きくかかわってきたという歴史があるからなのかもしれません。
| 商品名 | アース製薬 極太虫よけ線香 |
| 有効成分 | メトフルトリン |
| 対象害虫 | ユスリカ、アブ、ブヨ |
| 燃焼時間 | ４時間 |
| 内容量 | 30巻 |
キンチョー 太巻
日本の夏と言えば、キンチョーの渦巻ですよね。
その同じキンチョーから販売されている太巻は、断面積が渦巻の約2倍あることで拡散力に優れ、広範囲にすばやく効き目が広がります。
パッケージに屋外使用とあるので、普通の蚊取り線香は自宅用として、この太巻は屋外しようとして差別化されているようです。
これまで慣れ親しんできたキンチョーですが、屋外使用商品の太巻は、夏キャンプなどのアウトドア活動にピッタリな強力蚊取り線香になっています。
有効成分はトンランスフルトリンで、蚊以外にもハエなどにも効果を発揮します。
夏キャンプの食事中や食後のゆったりした時間に、良い匂いに誘われてハエなどがしつこく飛んでくるって事ってありますよね。
そんな時に、蚊とハエを同時に殺虫できるのは嬉しいですよね。
幼いころから慣れ親しんだ、ニワトリのマークが入ったキンチョーのパッケージ。
選択肢がキンチョーしかなかった時代を経て、今では各メーカーから様々な蚊取り線香が販売されています。
それでもやはり、キンチョーを選んでしまうと言うのは「日本の夏と言ったらキンチョー」というワードが日本人のDNAに刻み込まれているからかもしれませんね。
| 商品名 | キンチョー 太巻 |
| 有効成分 | トランスフルトリン |
| 対象害虫 | カ、チョウバエ |
| 燃焼時間 | 7時間 |
| 内容量 | 10巻 |
効能を把握してシーンにピッタリな強力蚊取り線香を選びましょう！
様々な効果のある強力蚊取り線香をご紹介してきましたが、気になった商品はありましたか。
強力蚊取り線香は、夏キャンプと言わず、夏の休日に自宅のデッキで過ごす時やお庭のお手入れ時など、アウトドア活動全般で活躍しそうですよね。
今年の夏は蚊のムズムズ感から解放され、思いっきりアウトドアを楽しみましょう。
