「キャンプの醍醐味といえば焚き火!」という方も多いのではないでしょうか。
揺れる炎を眺めて過ごす時間は、日常から離れた贅沢な癒しの時間です。
火起こしは「薪を並べて火をつける」という誰にでもできる簡単なイメージがあるかもしれません。
しかし、意外と難しいのが薪の火起こしです。
初めてのキャンプでは、つまずくポイントのひとつにもなりますので、事前にしっかり準備していきましょう!
当記事のコンテンツ
火起こしの基本
出典:unsplash
火起こしの基本は「火を少しずつ大きくすること」です。
大きく太いままの薪と、着火剤を入れるだけでは上手に火起こしできません。
細くて小さい薪や、燃えやすいものから少しずつ火を大きくしていくのが重要なポイントです。
しっかり火が移ったことを確認して、少しずつ大きめの薪をくべていきましょう。
火起こしの手順
出典:WAQ公式
火起こしの手順は非常に簡単です。
- 着火剤のまわりに燃えやすい薪を並べる
- 着火剤に火をつける
- 薪の量を調整しながら火を育てていく
ポイントは、薪の組み方。
空気の通り道を意識して薪を組むことが重要です。
火起こしに必要な道具
キャンプで火起こしをする時に、必要な道具を紹介します。
焚き火台・焚き火シート
火起こしの時に、ほとんどのキャンプ場で必要になってくるのが、焚き火台と焚き火シートです。
焚き火として眺めて楽しむだけか、料理に使うのか、何人で囲むのか、それぞれのシチュエーションによって、最適な焚き火台は変わってきます。
また、テントサイトを傷つけないために、焚き火シートも用意しておきましょう。
キャンプ場によっては、使用必須のところもありますので、事前にしっかり確認し持参しましょう。
火吹き棒
弱まった火力を復活させるためには、火吹き棒がとても役に立ちます。
あまり大きな性能の差はないので、低価格帯のものでも問題ありません。
ひとつ用意しておくと、ここぞというときに力を発揮してくれますよ。
トング・グローブ
薪を素手で扱うのは危険が伴います。
トングやグローブを用意して、怪我から身を守りましょう。
グローブは耐火性のものを選ぶと、用途が広がり何かと便利です。
ガスライター
着火の際に必要になるのが、ガスライターです。
ガスライターは種類が豊富で、一般的なホームセンターで購入できるような商品から、アウトドアに特化したターボライターまで様々な種類があります。
価格帯にも性能にも大きな差がありますので、商品の特徴を考慮して選ぶといいでしょう。
薪を割るナイフなど
火起こしの重要なポイントは「火を少しずつ大きくすること」です。
そのためには、薪の大きさや太さも少しずつ大きくしなければなりません。
薪を割るには、様々な方法や道具があります。
薪割が心配な方は、あらかじめ小割にされている薪を購入するか、焚きつけ用の薪を多めに準備しておきましょう。
薪の種類を知ろう
薪に使う木は大きく分けて2種類です。
薪の種類には、「広葉樹」と「針葉樹」があります。
それぞれの特徴を説明していきます。
広葉樹の特徴
広葉樹の特徴は、手に持つとずっしりと重く木の皮が厚いです。
木の種類でいうと、ナラ、クヌギ、カシなどの木を指します。
火持ちがよく、煙やススが出にくいので焚き火料理にも向いていますが、節が多く硬いので針葉樹に比べて扱いにくいです。
薪ストーブや、大人数での焚き火に活躍する薪です。
針葉樹の特徴
針葉樹は、樹液が多くよく燃えるのが特徴です。
火力が強いので焚きつけ用に最適です。
木の種類でいうと、スギ、マツ、ヒノキなどを指します。
煙やススが出やすいのが難点ですが、ソロキャンプや初心者には針葉樹の方が扱いやすくおすすめです。
着火剤の種類
着火剤にも種類がありますので、確認していきましょう。
固形タイプ
固形タイプの着火剤の特徴は、小分けにして持ち運びやすく、燃焼時間も長めで扱いやすいところにあります。
デメリットとしては、湿気てしまうと燃焼しにくくなるので、封を開けてからは早めに使いきるようにしましょう。
また、石油由来の成分を含んでいることが多く、においが気になることがあります。
においが気になる場合は、天然素材のタイプを選ぶと、不快感が軽減されますよ。
ジェルタイプ
ジェルタイプの着火剤は、着火しやすく高火力な特徴があります。
固形タイプのように湿気る心配がないので、残っても安心です。
デメリットとしては、火力が強く一瞬で炎が上がるので注意が必要です。
燃焼中につぎ足すことは絶対にしてはいけません!!
容器に燃え移ることもありますので必ず火から遠ざけておきましょう。
自然の中の着火剤
「着火剤を忘れてしまった」
「着火剤が足りない」
「湿気て使えない」
キャンプには、こんなトラブルもつきものです。
そんな時は、まわりを見渡してみて着火剤の代わりになるものを探してみましょう。
代表的なものとしては、松ぼっくりや松の葉、細く乾燥した小枝などが適しています。
焚き火の後始末
初めて火起こしをした時に困ってしまったのが、終わった後の処理の方法です。
基本的な消火方法は「薪を燃やし切って灰にする」と言われています。
しかし、実際やってみると、なかなか完全に灰にならない…。消えたと思っても燻っている…。
こんな状況が続き、いつまでも眠れないなんてこともありました。
薪の燃焼時間はおよそ2時間と言われているので、終了の2時間前に薪の投入を終えればいいはずなのですが、熾火になった状態から何時間も待つのはあまりいい時間ではなかったです。
方法その1 密封する
火消し壺などの用意があれば、密閉して火を消すのが安全で気軽な方法です。
火消し壺は、荷物になるからちょっと嫌だな…。という方は、袋状の炭処理袋も販売されていますので検討してみるといいでしょう。
ただし、袋タイプのものはある程度消火した炭を入れる必要があります。
また、少量であればアルミホイルを活用するのもいい方法です。
ポイントは、しっかりと空気を遮断すること。
炭を入れた容器やアルミホイルは高温になりますので注意が必要です。
方法その2 薪を水につける
出典:HONDA公式
バケツなどに多めの水を張り、一つずつそっと水につける方法があります。
しっかり芯まで消火するように、水に浸し続けましょう。
目安は煙が出なくなるまでです。
水で消火する際に、注意が必要なのはたくさんの炭に直接水を掛けないこと。
高温の水蒸気が立ち上がることで、やけどの危険があります。
バケツの水につける際も同様、一つずつそっといれるようにしましょう。
安全に焚き火を楽しもう
火起こしの知識は、もしもの災害の時にも役に立ちます。
キャンプでの楽しみだけでなく、火起こしの方法を知り、火の取り扱いに慣れておくことは大事なことです。
はじめは、うまくいかずに戸惑うことも多いのが火起こし。
危険が伴うこともある火起こしですので、しっかりと準備をして安全に楽しみましょう!