秋の行楽シーズン突入!秋空のもと自然の中で過ごす時間は、心身共にリフレッシュできますよね。
キャンプやトレッキングなどのアウトドアで、ホッと一息つくのに美味しいコーヒーは格別です。紅葉の下で豆から淹れるコーヒーは、香り高く至福のひと時です。
コーヒー豆も多種多様。種類によって味わいが異なります。気候や気分によってコーヒー豆も変えてみると、コーヒーの世界観も変わり楽しめますよ。
コーヒーの抽出方法も様々。それぞれ味わいが違います。今回は、日本の定番であるペーパードリップも含めた4種類をピックアップします。
豆の種類・挽き方・抽出方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
当記事のコンテンツ
秋空の下で美味しいコーヒーを飲みたい
出典:pixabay
美味しいコーヒーを飲みたいならば、コーヒー粉を持っていってもいいですが、現地で豆から挽いた方が圧倒的に美味しいです。
自然の風景を見ながら豆を挽く。日頃の喧騒を抜け出して、そんな些細な行為も非日常的で心が癒されますよ。
インスタントから脱しよう
出典:pixabay
インスタントコーヒーは、お湯を注ぐだけの手軽さですが、美味しいコーヒーを飲むのであれば、まずはインスタントから抜け出しましょう。
レギュラーコーヒーで淹れる香りの高さは、インスタントコーヒーとは遥かに違います。
少し時間をかけてコーヒーを抽出する楽しみ方を知ることができますよ。
お手軽ドリップバッグもいいけれど
ドリップバッグは、携行性にも優れ、軽い装備で動きたいトレッキングには向いています。十分香りもあり美味しいですが、更にこだわりを持つならば、やはり豆挽きからです。
キャンプでも、ドリップバッグは美味しく飲める手段。味に変化を求めるのであれば、今回の記事を参考にして頂き、色々チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
美味しく淹れるコーヒーのポイントって何?
出典:pixabay
美味しいコーヒーの淹れ方のポイントは、ズバリ豆と水の量です。淹れ方によっても多少誤差がありますが、一つの基準として解説します。
豆の量と水の量で決まる
豆の量は、1杯分10gを基準に水の量は、1杯分120ml。
但し、フレンチプレスの抽出方法では、コーヒーに浸透して20ml実際の抽出量が減るため、160mで140miを抽出するなど抽出の仕方で若干異なります。
豆10gと水120mlを基準に、自分の好みの味を追求してみてください。
熱湯から少し冷ました温度85~95℃
まだ本格的にコーヒーを淹れたことがない人には、ペーパードリップがおすすめ。その際、注ぐ湯の温度は、沸騰から少し冷ました85〜95℃が適温です。
沸騰したお湯に、氷を1つ入れると丁度いい温度になります。ドリップしている間に飲み頃の温度になり、風味豊かなドリップコーヒーができますよ。
コーヒー豆にもこだわってみよう
出典:pixabay
コーヒー豆を買いにお店に行くと、色々あって迷ってしまいますよね。
基本的な豆の種類を知っていると、その時の気分でコーヒーをセレクトでき好みのコーヒーが飲めるので、主要な豆の種類は知っているといいでしょう。
豆の種類を知るとコーヒーの世界観も変わる
ここでは、代表的なコーヒー豆を列挙したので、参考にしてください。
ブラジル | 香り・コク・苦味全てのバランスがいい |
コロンビア | ブラジル同様に整った味わい。初心者におすすめ |
ブルーマウンテン | 香り高く、苦味がありつつも程よい酸味が調和されている |
グアテマラ | 濃厚なコクの中にフルーティーな酸味を感じられる |
マンデリン | 酸味がほとんどなく、苦めが強め。濃厚な味わいが好きな人用 |
トラジャ | 酸味が非常に軽く、苦味が強くコクのある濃厚な味わい |
モカ | 甘みとコクのバランスに、独特のフルーティな酸味がある |
キリマンジャロ | 上質な酸味が特徴。濃厚なコクとスッキリとした後味 |
コナ | ハワイのお土産の定番。苦味とスッキリとした酸味が特徴。 |
豆から挽くと本当に美味しいの?
出典:pixabay
コーヒーは、現地で豆から挽いた方が本当に美味しいの?と思っているかもしれません。持ち物も増えてしまい、できればコンパクトにしたいと考えている人も多いでしょう。
美味しいコーヒーを飲むためには、コーヒー豆を挽くミルが必要です。キャンプの朝のルーティンとしてミルで「ゴリゴリ」と挽いている時間も楽しいですよ。
ここでは、挽き方の種類も含めて解説します。
コーヒーミルはマストで持ちたい
コーヒーを美味しく飲むためには、コーヒーミルはマストで持ちたい。なぜなら使う器具によって挽き方が違うからです。
おすすめは、筒状のコンパクトミル。高さも15cmほどなので収納にも邪魔になりません。ペットボトルよりも細く短いので、ザックのドリンクポケットの隙間にも収まり、トレッキングでも携行性抜群です。
挽いた瞬間が香り高い
では、なぜ現地で豆から挽くかというと、コーヒーの香りが最も出るのが、コーヒー豆を挽いた瞬間だからです。鼻先にふわっとコーヒーの香りが漂い、自然の中で味わう余韻が一気に広がりますよ。
忙しい日常では、なかなか豆を挽く作業はやらないですよね。ホッと一息したい時に、豆から挽いてみると日常から離れて新鮮に感じるでしょう。
挽き方の種類
それでは、ミルで挽いた際の種類と、それに適した抽出方法を解説します。一般的には5段階あり、その中間の「中細挽き」が一般家庭で淹れている粉の粒度と覚えておくといいでしょう。
挽き方の粒度は、ミルにあるダイヤルを回すことで変わります。右に回すと細かくなり左に回すと粗く挽くことができます。
極細挽き | パウダー状まで細くする挽き方。
コーヒー豆は細かくすると苦味や味が濃くなります。お湯との混ざり合いやすく、短時間に手早く抽出できます。 |
「エスプレッソ」 |
細挽き | 上白糖とグラニュー糖の間ぐらいの挽き方。 | 「マキネッタ」
「ウォータードリップ」 |
中細挽き | 市販のコーヒーで用いられている基準。
一般家庭でも淹れる際にも適してます。 |
「ドリッパー」
「コーヒーメーカー」 |
中挽き | ザラメとグラニュー糖の間ぐらいの大きさの挽き方。
お湯で時間をかけて成分を抽出すると雑味が出やすいため、粒度を荒くし苦味を抑えた方法に向いています。 |
「サイフォン」
「コーヒープレス」 |
粗挽き | ザラメほどの大きさにする挽き方。
長時間抽出し、金属目が荒くても通り抜けない抽出方法に向いています。 |
「パーコレーター」
「コーヒープレス」 |
コーヒーを美味しく飲める抽出方法4選
数多くあるコーヒーの抽出方法より、キャンプやアウトドアで頻度の高い抽出方法を紹介します。是非、参考にしてください。
定番の安定した味「ペーパードリップ」
ペーパーフィルターを使用したペーパードリップ方式。日本では最もポピュラーな淹れ方として知られていますよね。
準備する道具は以下になります。
- ペーパーフィルター
- ドリッパー
- サーバー(1人の場合はカップでOK)
- ドリップポット(少量のお湯が注げればOK)
- コーヒーメジャースプーン
ペーパードリップの美味しい淹れ方
- ペーパードリッパーで使用する珈琲粉は中細挽きです。
- コーヒー豆を平らにし、真ん中に小さな円を描くように少量のお湯を注ぎます。この時フィルターにお湯がかからないように注ぐのがポイント。フィルターのお湯がそのまま落ちてしまいます。
- 上記の状態で約30秒ほど蒸らします。粉の中にあるガスを追い出すことで、旨み成分を引き出しやすくします。
- 中央に500円玉くらいの渦巻きを描くようにゆっくりお湯を注ぎ、コーヒー粉が膨らんだら、注ぐのをやめ、沈み切る前に次のお湯を注ぎます。
- 何度か繰り返すことで、雑味のない美味しいコーヒーの出来上がりです。
ペーパードリップのポイントは、コーヒー粉を蒸らすことです。お湯の重みでドリップされるので、蒸らし時間でしっかりコーヒーの香りと味わいを引き出すことが重要です。
薄いコーヒーにならないためにも、その後2回・3回とお湯をドリップしていくと香り豊かなコーヒーに仕上がります。
豆のオイル感が味わえ豆本来の味を抽出「パーコレーター」
19世紀初頭フランスで考案。その後、アメリカに渡り広く普及しました。
ヤカンのような本体のケトルと、コーヒーを入れるバスケット、バスケット蓋、お湯が通るストレーナーのパーツがセットされています。
水が沸騰すると、蒸気の力でストレーナーのパイプにお湯が通り、バスケット内のコーヒーに触れて抽出されます。
これを繰り返し循環していくことで、コーヒーの濃度を濃くしていく仕組みです。
パーコレーターの美味しい淹れ方
- パーコレーターで使用するコーヒー粉は粗挽きです。
- バスケットより小さい粉だと、循環しながらこぼれてしまうからです。
- 火にかける際は、弱火で好みの濃さになるまで数分様子を見る。
- ・本体ケトルにある蓋の透明なつまみから濃度が確認できます。
- ・火を止めた後も1分ほど放置してから、カップに注ぎます。
お湯を循環させて入れるので、濃いめ・薄めの調整も可能。直火で出来ることから多くのキャンパーから根強い人気があります。
パーコレーターは、中のストレーナー類を外せば通常のヤカンとしても使用でき、湯切りが必要なゆで卵やパスタを茹でる調理器具としても使える便利なアイテムです。
ドリップ式よりも一気にたくさんの量を作れるのがポイント。抽出時の「コボコボ」という音は、焚き火の「バチバチ」や自然の様々な音に溶け込み心地いいですよ。
圧力で素早くエスプレッソに近い味を抽出「マキネッタ」
パーコレーターと似たコーヒー抽出器具に「マキネッタ」があります。直火式でパイプがある点など、構造もパーコレーターに似ています。
マキネッタは、イタリア発祥の直火式エスプレッソメーカー。濃厚な味わいを抽出できるため。濃いめのコーヒーが好きな人やカフェラテを飲みたい人におすすめです。
大きな相違点として1.5気圧で抽出するため、短時間でエスプレッソのように濃厚なコーヒーに仕上がります。
パーコレーターが繰り返し巡回して抽出していくのに対して、マキネッタは1度の加圧抽出のみで行うのが特徴です。
キャンプでも本格カフェが楽しめる器具です。
マキネッタの美味しい淹れ方
- マキネッタで使用する珈琲粉は細挽きです。
- 指定の水とコーヒー粉の量を入れるスケットに入れるコーヒー粉は、隙間や凹凸なく均一に入れる
- 水とコーヒー粉の入ったボイラー側とコーヒーが抽出されるサーバー側の取り付け時は、しっかりと締め付ける。
「シュ〜」という音と共に、サーバー内のノズルから一気にコーヒーが出てきます。
機種によっては、クレマと呼ばれるきめ細かい泡が作れるものがあります。コーヒーに蓋をするように泡ができ、口当たりを滑らかにし香りを封じ込める効果があります。
温かいミルクを注げば美味しいカプチーノが出来上がりますよ。
マキネッタの注意点として、洗剤での洗浄はNGです。コーヒーの油分などを全て取ってしまうと金属臭が出てしまうためです。鉄のフライパン同様、マキネッタも育てる道具なのです。
マキネッタは水とコーヒー粉が決まっているため、人数に応じたマキネッタを追加購入しなければなりません。マキネッタコレクターもいる程なので、一度ハマると増えていくアイテムですよね。
手間なし豆本来の味を抽出「フレンチプレス」
フレンチプレスは、フランスで開発されたコーヒー粉をプレスして抽出する器具。日本では紅茶用のイメージを持っている人も多いかもしれませんね。
コーヒー粉とお湯さえあれば、難しい手順もなく誰でも簡単にコーヒーを淹れることが出来るのが特徴です。
フレンチプレスは、コーヒー粉を入れ、お湯を注ぎ一定時間後金属製フィルターをゆっくりと押し下げます。コーヒー本来の味わいを楽しめる抽出方法です。
フレンチプレスは、コーヒー粉をお湯に浸して抽出する浸透式。コーヒーの成分をしっかりと抜き取ることができます。
フレンチプレスの美味しい淹れ方
- コーヒー粉お湯を加えるシンプルな抽出法なだけに、粉とお湯の分量が決め手。
- 1杯あたりのコーヒー粉12〜13g、お湯160mlが目安。豆10gに対して20mlのお湯を吸収するので、抽出量は約140mlです。
- お湯を入れスプーンなどでコーヒー粉を数回かき混ぜて、なじませます。
- 4分ほど置き、ゆっくりとシャフトを押し下げて完成です。
フレンチプレスは、豆の味わいや特徴をダイレクトに感じ取れるので、高品質なコーヒーを楽しむ時におすすめの抽出法です。
また、最大のメリットは、抽出テクニックが不要な点。湯量・粉量・蒸らし時間を決めれば誰でも簡単に美味しいコーヒーを作れます。
数分放置して置けるのもポイント。その間他の作業ができるのは嬉しいですよね。
美味しいコーヒーを飲みに、自然の中に飛び出そう!
今回は、コーヒー粉の抽出方法の種類と美味しい淹れ方について紹介しました。コーヒーもこだわると、様々な器具や豆に興味を持ち始める分野です。
4つの抽出方法には、豆の挽き方があり、その豆にも色々な種類があります。美味しいコーヒーを飲むために豆選びから始めるのも新鮮で楽しいかもしれませんね。
日本では、電気式のコーヒーメーカーでも、ペーパードリップが定番ですが、イタリアでは一家に一台はマキネッタがあるそうです。
国によってコーヒーの抽出文化もそれぞれ。自分好みのコーヒー抽出にチャレンジし、美味しいコーヒーを見つけてみてください。