キャンプサイトを暖かい灯りで照らしてくれる「ガソリンランタン」
デザイン性もよく、メンテナンス次第で長く使用し続けることが出来るので、多くのキャンパー達に愛されています。
しかし初めてのキャンプでガソリンランタンを使う時、マニュアルを見ても使い方が分からずに苦戦した覚えはありませんか?実は意外と使い方もシンプルなんです。
今回は私物であるコールマンのツーマントルランタン288Aを実際に触りながら、正しい使い方と大事に長く使い続けるためのメンテナンス方法を紹介していきます。
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Coleman(コールマン)ガソリンランタン288Aとは
Coleman(コールマン)ツーマントルタイプのガソリンランタンのロングセラーモデル。ホワイトガソリンを燃料として使うランタンです。現在はカタログ落ちしてしまい、代わりにパワーハウス290Aというモデルが販売されています。
288Aと290Aは構造がほぼ同じですが、288Aは140W、290Aは190Wと後者の方が大型で灯りが明るくなっています。使い方やメンテナンス方法は両方とも同じです。288Aの修理部品は現行でも取り扱いがあり、まだまだ現役で使い続けられるランタンです。
ランタンの各部名称と構造を紹介
まずColeman(コールマン)288Aの各部品の名称と詳細を紹介していきます。
①ボールナット
ランタンのベンチレーター(蓋部分)を固定するためのボールナットです。ネジになっているので回せば外れます。
②ベンチレーター
本体を保護する耐熱ホウロウ加工されたランタンの蓋です。隙間部分があり換気の役割も果たします。点灯中や消灯直後は熱くなっているので注意しましょう。
③マントル
発行する部分で化学繊維でできています。使用前に空焼きする必要があります。
④ジェネレーター
液体燃料を気化させるランタンのコアとなる部品です。
⑤ガラスグローブ
マントルを雨風から守る耐熱ガラス製の部品です。
⑥ヒートシールド
発光時にマントルの熱からバルブを守ってくれる部品です。
⑦燃料バルブ
点火や消火時、火力調整時にこのハンドルを回します。
⑧ポンプノブ
このポンプを使って燃料タンクに空気を送りこみます。
⑨燃料タンク
燃料が入るタンク。内部に錆止め加工がしてあり、燃料が逆流するのを防ぐ装置も備えています。
⑩燃料キャップ
燃料注入口のフタです。しっかりと閉めるようにしましょう。
ガソリンランタンColeman(コールマン)288Aの使い方
Coleman(コールマン)ツーマントルタイプのガソリンランタン288Aの各部品の名称や役割はお分かりいただけたでしょうか?ここからはランタンの使い方について紹介していきます。
準備するもの
Coleman(コールマン)の21Aという型式の紐を結んで固定するマントルです。288Aも290Aも共用です。
- Coleman(コールマン)の純正のホワイトガソリンです。トラブル防止のためにも純正のガソリンを使う事をおすすめします。
- Coleman(コールマン)ガソリンフィラー2:ホワイトガソリンの缶の口にねじ込んで使うじょうろ代わりになるグッズ。こぼれないので便利です。初心者には必須アイテムです。
- Coleman(コールマン)フューエルファネル:ランタンの注入口に入れて使えるじょうご代わりになる便利グッズ。初心者には必須アイテムです。
- ライターが必要です。先が長めのものをおすすめします。
ガソリンランタンの使い方
準備はできましたでしょうか?早速使い方を説明していきます。
①ランタンに燃料を入れる
先ほど紹介した、ガソリンフィラーとフューエルファネルを使ってホワイトガソリンをランタンの燃料タンクに注いでいきます。
ガソリンフィラーを内側に引くと燃料が出る仕組みになっています。通常時は傾けてもこぼれないので非常に便利です。
②ポンピングする
も燃料バルブがOFFになっていることを確認してからポンプノブのつまみを左に2回、回します。こうすることで燃料タンクとポンプノブの間に隙間ができます。
ポンピングして燃料タンクに空気を送りこみます。画像のようにポンプノブの先端の穴部分を塞ぎながら前後に動かします。ポンプノブが押しつらくなるまで続けましょう。
画像のように一般的には点火直前にポンピングする方が多いですよね。最初にポンピングするのは理由があるのです。
後ほど出てきますが、空焼きしたマントルは非常にもろく、マントルを付けた後にポンピングすると少しの振動でも破れてしまうことがあるからです。最初にポンピングすることをおすすめします。
③マントルを付ける
ボールナットを回して外し、ベンチレーターとガラスグローブを外していきます。
画像の矢印の部分にマントルを付けていきます。紐の結び方は片結びを2回で大丈夫です。
③マントルを空焼きする
マントルをライターで空焼きしていきます。火をつけ過ぎるとマントルに穴が開いてしまうことがあるので少しずつ焼いていきましょう。キャンプ場で行う時は風をなるべく避ましょう。事前に家の中で空焼きするときは換気をしっかりしてから行いましょう。
空焼きをするとマントルが画像のように白くなります。空焼き後はマントルが非常にもろくなっているので注意しましょう。
④ガラスグローブとベンチレーターをセットする
マントルを保護するために、空焼き後はすぐにガラスグローブとベンチレーターをセットしましょう。
⑤火を付ける
燃料バルブをHIGHに回してジェネレーターに燃料を送り込みます。ジュルジュルと音がしたらライターでマントルに火をつけます。うまくいけば点火が成功します。
点灯後は燃料バルブで明るさを調整しましょう。灯りが安定しないときはポンプノブで空気を送り込ましょう。そうすることで安定します。
消火時は燃料かバルブをOFFにして完全に消火したのを確認してから燃料キャップを開けて、燃料タンク内の空気を抜きましょう。
ガソリンランタンColeman(コールマン)288Aのメンテナンス方法
Coleman(コールマン)ガソリンランタン288Aをベースに構造や使い方を紹介してきましたがいかかでしたでしょうか?ここからはガソリンランタンを長持ちさせるメンテナンス方法について紹介していきます。
メンテナンスに必要な道具
- スーパーレンチ:Coleman(コールマン)専用レンチ、ランタンをオーバーホールする時に使います。
- リュブリカント:Coleman(コールマン)の純正潤滑油。ランタンのポールノブに使用します。
画像にはないですが、汚れを取る為にクロスやブラシなどがあると便利です。
日々できる簡単なメンテナンス
①キャンプが終わったあとに燃料タンクからガソリンを抜く
キャンプが終わった後には燃料タンク内を空にしましょう。そのままにしているとタンク内のサビの発生の原因になります。これをやるかやらないかでは後に大きく影響してきます。
②ポンプノブの点検
ポンプノブは必ず清掃しましょう。ノブの動きが悪くなる原因になります。
清掃後ポンプノブの注油口に純正のオイル、リュブリカントを2~3滴、注油しましょう。ポンプの動きが格段に良くなります。
ポンプノブの接続部がちゃんと閉まっているか点検しましょう。空気がうまくはいらない原因が意外とこの部分だったりします。特に年数が経っているランタンは注意しましょう。
③ガラスグローブの点検
破れたマントルを使い続けるとガラスが焦げて割れる原因になったりします。使ったあとはガラスグローブを目視で点検しましょう。
さらに詳しくメンテナンスしてみよう
先ほどのメンテナンスでも直らない不具合はオーバーホールして部品を交換したりする必要があります。さらに詳しく点検やメンテナンス方法を紹介していきます。自分でできない方や心配な方はメーカーに修理に出してください。
①ポンプカップの点検
スーパーレンチでポンプノブの接続部分を左に90度回転させます。
このように引っ張るとポンプを外すことができます。
外したついでにポンプノブを根元まできれいにしましょう。
矢印の部分がポンプカップです。日々のメンテナンスでオイル注入を怠っていると、この部分がダメになってポンプの動きが悪くなったり、隙間ができて圧力がかからずに空気が漏れる原因となります。簡単に外れるので空気が入らない時は点検して交換しましょう。
②ジェネレーター点検
マントルを付ける時と同じ容量でベンチレーターとガラスグローブを外します。そしてバルブを保護しているヒートシールドを外します。
ジェネレーターの根元の上側のナットを外します。その後下側のナットも緩めます。
下側のナットの下のU字のリングを外すと、ジェネレーターを外すことができます。
外したジェネレーターです。結構変色していますね。外側を清掃しましょう。
ジェネレーターの内側も点検しましょう。詰まりがあると燃料が正常に供給されません。清掃してもダメな場合はジェネレーターの交換をしましょう。
外したバーナー部分の空気の通り道も詰まりがないか点検しましょう。詰まっている場合は清掃しましょう。
ジェネレーター部分を外したついでにバルブ周りも清掃しましょう。ここに虫の死骸がたまっていることがあります。
難しいようですが素人の私でもここまでなら簡単に点検や修理をすることができます。心配でしたらメーカーに修理を依頼してください。
正しい使い方とメンテナンスでランタンを大事に長く使おう
ガソリンランタンの使い方やメンテナンス方法についての記事はいかがでしたでしょうか?日々のメンテナンスをしっかりと行えば、何十年と長くランタンを使用することができるのです。キャンプに行けない時はゆっくりとキャンプギアの手入れをするのも楽しいですよ。ぜひ参考にしてみて下さい。