日陰スペースを作り心地のよいリビングスペースを確保できるとして便利なタープ。
そんなタープには、強い日差しや紫外線を遮るほか「雨を凌ぐ」という用途もあるため、雨が降っても快適に楽しむためには「耐水圧」に注目する必要があります。
そこで今回は、タープに最適な耐水圧をはじめ、選ぶときのポイントやおすすめモデルをご紹介!
「耐水圧ってなに?」「タープに必要な耐水圧ってどれくらい?」「雨キャンプでも快適なタープのおすすめは?」などなど、タープの耐水圧について詳しく知りたい方や購入をご検討されている方はぜひチェックしてみてくださいね!
タープの耐水圧ってどれくらい?失敗しない選び方とは?
出典:スノーピーク公式サイト
日除けとしての用途のほか、雨対策としても重要な役割を果たすタープを選ぶときは、「耐水圧」が重要なチェックポイントのひとつといえます。
そんな耐水圧には1,000mmや3,000mm、高いものでは10,000mmなどさまざまな種類があり、どれを選んでよいか分からず迷ってしまいますよね。
そこで今回は、防水性能の目安となる「耐水圧」を中心に、タープを選ぶときのポイントをご紹介していきます。
ポイント①タープの耐水圧は「1,500mm」を目安に選ぼう!
出典:写真AC
雨キャンプでも濡れずに過ごすため、タープの耐水圧を選ぶときは「1,500mm以上」を目安にするのが最適です。
耐水圧とは、生地がどれくらいの水圧まで耐えられるかを数値化して示したものであり、その数値が高いほど耐水圧が高くなり強い雨に耐えることができます。
耐水圧「1,500mm」とは、主にJIS規格(JIS L 1092)で定義された繊維製品の防水性試験方法により、生地の上に1cm四方×高さ1.5メートル(1,500mm)の水柱を立てても水が染み出さないことを意味します。
雨傘の耐水圧は250mm・・・!?
出典:O-DAN
一概に耐水圧1,500mmといわれても今ひとつパッとこず、「・・・???」となっちゃいますよね。
そこでよく目安として用いられるのが「雨傘」の耐水圧。
日本洋傘振興協議会が定める「JUPA基準」では、防水試験における耐水度を「250mm以上」と定められています。
普段雨が降ったときに使用する雨傘の耐水圧は250mmから500mmほどが一般的であり、大雨が降っても染み出して濡れてしまうということが無いことから、耐水圧1,500mmもあれば強い雨や長時間降り続く雨でも安心だとイメージすることができるでしょう。
「それだと耐水圧は高ければ高いほど良いのでは・・・?」という疑問が出てくると思いますが、耐水圧が高ければ高いほど通気性が悪くなります。
耐水圧が高いと通気性が悪くなる・・・!?
出典:ogawa公式サイト
タープ生地には、耐水性を高めるためPU(ポリウレタン)コーティングが施されています。
そのコーティング層が厚ければ厚いほど耐水性や耐久性に優れますが、その反面通気性が悪くなり熱がこもってしまう原因となるため快適に過ごすためには低すぎず高すぎず最適な耐水圧を選ぶ必要があります。
またコーティング層が厚いほど生地が重くなり嵩張りやすくなるため持ち運びが不便になることも。
コールマンやスノーピークなど大手アウトドアブランドでは、タープの耐水圧を1,000mmから3,000mm前後に設定していることから、通気性を損なわず十分な耐水性を確保するには高くても耐水圧3,000mm以内を目安にするとよいでしょう。
ポイント②タープ生地の「素材」によって耐水性能に違いが!?
出典:Amazon
タープ生地には、おもに「ポリエステル」や「ポリコットン(TC)」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
素材 | メリット & デメリット |
ポリエステル | ◎ 耐水性能が高く速乾性に優れる ◯ 軽量コンパクトに持ち運びできる △ 火に弱い |
ポリコットン(TC) | ◎ 火に強く難燃性がある ◯ 遮光性や通気性に優れ結露しにくい △ ポリエステル製に比べ耐水性能が低い |
ポリエステルを素材とした生地は、耐水性能が高く軽量コンパクトに持ち運べるのがメリットですが、化繊素材となるので火に弱いのがデメリット。
その一方、ポリエステルとコットンの混紡素材である「ポリコットン(TC)」は、遮光性や通気性に優れるので日除けとしての用途にはおすすめですが、ポリエステルに比べ耐水性能が劣るのがデメリットとなります。
たとえば、アウトドアブランド「DOD」から発売されている人気タープのなかでも、素材により以下のような違いがあります。
- いつかのタープ(ポリエステル製)・・・耐水圧2,000mm
- ヘーキサタープ(ポリコットン製)・・・耐水圧 350mm
そのため、耐水性能を重視するなら「ポリエステル」素材、日除けや焚き火を扱うキャンプスタイルなら「ポリコットン」素材がおすすめです。
ポイント③タープの形状にも注目しよう!
タープの形状には、主に以下のような種類があります。
- スクエア型(正方形)
- レクタ型(長方形)
- ウィング型(ひし形)
- ヘキサ型(六角形)
タープは上方からの日差しや雨を効果的に防ぐことができますが、テントのように壁を持たないのでサイドからの雨風の影響を受けやすいのが弱点となります。
出典:写真AC
そのため、壁を設けるようアレンジした張り方ができ、生地の面積がより広いほうがサイドからの雨風の影響を軽減することが可能です。
レクタ型(長方形)やヘキサ型(六角形)のタープならアレンジした張り方ができるので雨対策に効果的!ポールやガイロープの長さを調整することで壁を設けるように設営することができ、サイドからの雨風を軽減できるのでオススメ!
ポイント④使用人数に合った「サイズ」を選ぼう!
出典:DOD公式サイト
タープには、さまざまなサイズがあるため、使用人数に合った大きさを選ぶ必要があります。
使用人数 | サイズ |
ソロ | 300×300cm |
1〜2人 | 350×350cm |
3〜4人 | 400×400cm |
5人以上 | 500×500cm以上 |
上記を目安に、使用人数に合ったタープサイズを選ぶことで窮屈感なくスペースを有効活用することが可能です。
適正サイズを選ぶことでテーブルや椅子をセットしてもタープサイズからはみ出すことなくスペースに余裕が持て、サイドからの日差しや雨風の影響を受けず快適にタープ内で過ごすことができます。
ポイント⑤ポールやペグなど付属品をチェックしよう!
出典:DOD公式サイト
タープの多くは、設営に必要なポールやペグ・ロープなどが別売りになっていることが多いので注意が必要です。
いざキャンプ場でタープを張ろうとしても必要パーツがなく焦ることがないよう、事前に付属品をチェックしてから選ぶようにしましょう。
なかには、ポールやペグ・ロープ・ハンマーなどすべて揃ったセットモデルがあるので必要パーツを買い足す必要がなく、別々に買い揃えるよりお安く購入できるので初めてタープを購入される方におすすめです。
耐水圧1,500mm以上のおすすめタープ5選
それではここから、耐水圧1,500mm以上を確保したおすすめのタープをご紹介していきます。
主流型でもありアレンジした張り方で雨対策がしやすい「ヘキサタープ」に絞り厳選してみましたので、選ぶポイントを踏まえたうえで用途に最適なモデルを見つけてみてくださいね!
おすすめ①コールマン XPヘキサタープ/MDX
出典:コールマン公式サイト
メインにクロスポールを採用することで設営を簡単にしたコールマンのXPヘキサタープ。
シングルロープで自立させることができるのでペグダウンの回数を減らすことができ、クロスポールを広げるだけで簡単に高さ調整できるのが特徴です。
出典:Amazon
耐水圧1,500mmを備え、サイズが約460×435cmあるのでファミリーでの使用に最適。
サイドポールが付属しているのでアレンジした張り方を楽しめるのがポイントです。
サイドポール×2、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバッグが付属しているので他に買い足す必要がないのも良いですね。
サイズ | 展開時:約460×435×高さ230cm 収納時:約φ18×74cm |
重量 | 約7.6kg |
材質 | タープ:75Dポリエステルタフタ(UVPRO、PU防水、シームシール) ポール:(メイン)スチール、(サイド)スチール |
耐水圧 | 約1,500mm |
付属品 | サイドポール×2、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバッグ |
コールマン XPヘキサタープ/MDXの購入者レビュー
・設営は二人で15分程度ででき、高さ調整も楽で良いです。
・補助ポーツが2本付いているのでオープンにしたり二股ポールを広げてやや低くすることも可能なので使い勝手が良いです。
おすすめ②DOD いつかのタープ
出典:Amazon
初めての購入におすすめなDODのエントリー向け4人用ヘキサ型タープ。
タープ本体にペグ・ロープ・ポール×2・キャリーバッグ・延長ベルトが標準装備しており、買い足すことなくキャンプ場に持ち出せるオールインワンタイプです。
出典:DOD公式サイト
付属の延長ベルトを使用することでテントとタープを近づけて設営することが可能。
耐水圧2,000mmを備え、厚みのある150Dの生地を採用しているので遮光性(遮光率90%以上)にも優れます。
サイズ | 展開時:(約)420×410×高さ230cm(付属ポール使用時) 収納時:(約)φ14×67cm |
重量 | 約5.4kg |
材質 | 生地:150Dポリエステル(PUコーティング) ポール:スチール |
耐水圧 | 最適耐水圧2,000mm |
付属品 | ペグ×8、ロープ×8、ポール×2、延長ベルト、キャリーバッグ |
DOD いつかのタープの購入者レビュー
・一式全部入っていてコストパフォーマンスが良いですね。
・テントに繋げて小川張りできる紐が付いているのでわざわざ別で買わなくて済みました!
おすすめ③スノーピーク アメニティタープヘキサLセット
出典:スノーピーク公式サイト
入門モデルながらハイスペックな機能を搭載し、王道タープとして人気の高いスノーピークの6人用アメニティタープヘキサ。
ミニマム値で1,800mmの耐水圧を備えるほか、UVカットやテフロン撥水加工も施されています。
出典:スノーピーク公式サイト
付属のコネクションテープによりテントとタープをオーバーラップさせた設営が可能であり、広いリビングスペースを確保することが可能。
ポールやペグ・自在付きロープがセットになっているのでパーツを買い足す必要がなく設営することができます。
サイズ | 展開時:570×500×高さ280・240cm(ペグダウン時:1,220×780cm) 収納時:80×17×高さ19cm |
重量 | 7.9kg |
材質 | 210Dポリエステルオックス・PUコーティング・超撥水加工・UVカット加工 |
耐水圧 | 1,800mmミニマム |
付属品 | タープ本体、スチールボール(280・240cm)、スチールペグ(30cm×8)、自在付きロープ(二股用10m×2、3m×2、2m×2)、コネクションテープ、キャリーバッグ、ポールケース、ペグケース |
スノーピーク アメニティタープヘキサLセットの購入者レビュー
・サイズ的に思っていた以上に大きく、広々して安心感があります。
・かなり強い雨にも遭遇しましたが不安感もなく、アメニティドームとの連結も最高でした!
おすすめ④ロゴス ナバホ ブリッジヘキサタープセット-BB
出典:ロゴス公式サイト
おしゃれなデザインが特徴的なロゴスを代表するナバホ柄シリーズのファミリー用ヘキサタープセット。
同シリーズのティピーテントをワンタッチで連結することができ、広いリビングスペースを確保しながら家族とキャンプを楽しむことができます。
出典:ロゴス公式サイト
付属のキャノピーポールは3段階に高さを調整することができ、左右非対称なのでさまざまなレイアウトを楽しむことが可能。
耐水圧1,600mmを確保しているほか、撥水・難燃・UVカットなどさまざまな機能を兼ね備えています。
こちらもタープを設営するのに必要な道具が一式セットになっています。
サイズ | 展開時:570×435×高さ230cm 収納時:縦16×横66×高さ16cm |
重量 | 約4.3kg |
材質 | シート:難燃性ポリタフタ、ポール:スチール |
耐水圧 | 1,600mm |
付属品 | シート、ポール、ポール固定用ロープ、ロープ、収納バッグ、ポール用収納袋、ペグ、ハンマー、小物袋 |
ロゴス ナバホブリッジヘキサタープセットの購入者レビュー
・軽く扱いやすく、撥水性も問題なし!雨キャンプにも全然使えると思います。
・日光や風の影響を配慮してヒモの張り方を変えて、いろんなシュチュエーションに対応できますよ!
おすすめ⑤ogawa(オガワ) システムタープペンタ3×3
出典:ogawa公式サイト
重量わずか560gと軽量コンパクトで持ち運びに優れたogawa(オガワ)の五角形タープ。
耐水圧1,800mmを備えた75Dポリエステルリップストップ生地を採用し、明るく晴れた日は日陰を確保することができます。
出典:Amazon
セッティングテープが付属しており、同ブランドの小型テントと簡単に連結することが可能。
1人でも取り扱いしやすい3×3サイズでソロやツーリングキャンプに最適です。
サイズ | 展開時:300×300cm 収納時:約33×15×12cm |
重量 | 総重量:1.02kg(タープ:約0.56kg、付属品:約0.46kg) |
材質 | ポリエステルリップストップ75D |
耐水圧 | 1,800mm |
付属品 | セッティングテープ(3.3m)、張り綱、収納袋 ※ポール、ペグ、ハンマー別売り |
ogawa(オガワ) システムタープペンタ3×3の購入者レビュー
・コンパクトで軽く、携帯性抜群!ひと晩中雨が本降りの環境で一泊しましたが耐水性に問題なし。
・雨の日に設営しましたが撥水効果が凄かったです!小川張りも綺麗に展開できソロにはベストなタープ。
雨対策に効果的なタープの張り方
出典:DOD公式サイト
急な天候の悪化で雨が降ってきても安心して過ごせるよう、以下のポイントに注目して設営すると効果的です。
- 雨が溜まらないよう水の流れ道を作る
- ポールの高さを調整する
長時間雨が振り続けるとタープ上に水が溜まり、その重さで破損したり倒壊したりする危険性があるので、ガイロープでしっかりテンションをかけ、雨の逃げ道を作るよう傾斜を設けて設営するのがポイント。
出典:写真AC
また、ポールの高さを低く設置することでサイドから振り込む雨風を最小限に抑えることが可能となります。
低すぎると頭があたりストレスを感じやすく、高すぎるとサイドから雨風や日差しの影響を受けやすいので、「メインポールは240cm前後」、またサイドポールは「高さ調整ができるポール」を選ぶとよいでしょう。
さらにアレンジした張り方ができるレクタ型やヘキサ型タープを選ぶことで状況に合った張り方ができ、効果的な雨対策が可能です。
まとめ
今回は、耐水圧に注目したタープの選び方やおすすめモデルをご紹介してみました。
日除けのほか、雨対策として重要な役割を果たすタープには、最適な「耐水圧」選びがポイントです。
耐水圧が低いと雨が浸透しやすく高すぎると通気性が悪くなるので、「耐水圧1,500mm」を目安に、壁が作れるようアレンジした張り方ができより広い面積でカバーすることができる「レクタ型」や「ヘキサ型」タープを選ぶと効果的です。
今回紹介した選び方やおすすめモデルを参考に、用途に最適な耐水圧のタープをゲットして快適な雨キャンプを楽しんでみてくださいね!